最高の時間 ページ30
その時、私はひとつの案を思い付いた。
中継を止めようとしたのを私は止めて照明さんに声をかけた。
貴方「環さんにライトを当ててください、環さんならいけるはず」
観客がざわつくなか環さんに一斉にライトが集まった。
環「……眩しッ」
大和「(そうか、音がなくても客席からだとステージが見えるのか)」
環「俺が繋ぐ!」
皆の手拍子と同時に環さんの得意なダンスが観客を魅了していく。
客1「環くんが躍りだした」
客2「環超かっこいい!」
観客もひとつとなって彼に手拍子を送る。
スタッフ「音響復旧できます、いけますか?」
貴方「ライトは壮五さんに、途切れたところからいきます、皆は気づくはずだから」
ライブの中継も人もいい絵が撮れてるみたい。
一織「立ち位置戻って、逢坂さんのソロからです」
壮五さんがマイクを構えてメロディーが流れ出す。
客席は大きな歓声に包まれていた。
歌い出すタイミングがぴったりだった。
演出でもないんでもないハプニングなのにこんなにもすごいことが起きた。
貴方「うまくいってよかった」
大神「雷もやんで雨足も弱くなったからこのまま行けそうです」
カメラマン「IDOLISH7のファンになっちゃったよ!これは大きい反響がよべそうです!」
貴方「ありがとうございますっ」
皆……見えてるかな?
観客の歓声と沢山の拍手に包まれてる自分達の姿が……そして最高の景色が
栄光の時間を私は胸に深く刻んだ。
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おまけ
ライブ後のこと
貴方「一織兄……帰るときおぶっていって」
一織「自分の足で歩けよ」
貴方「疲れたから……甘えちゃダメなの?」
一織「(子犬のような目で見ないでほしい)」
三月「可愛いやつだな、いいぜ、お兄ちゃんがおぶっていくよ」
一織「かわ……いや、別に嫌なんて言ってないからな、勘違いするなよ」
和泉兄弟はどちらともシスコンなのだ。
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作者名：プーさん大好き | 作成日時：2019年3月22日 17時
