嵐に消えた歌声 ページ22
全員がスタンバイを始めたとき一人の女性の愚痴が聞こえた。
OL「もう、最悪……台風来てるんだから早退させてくれればいいのに、あの馬鹿上司……駅も激混みだし、家帰るのに時間かかりそう、はぁ……」
そして、その愚痴を忘れるぐらいの皆の歌声が響き始めた。
OL「どうせ、帰れないし……見に行っちゃお!」
嵐のなか路上ライブをやる皆の光景に行く人たちは立ち止まって見てくれる。
たくさんの人が雨のなか歌っているみんなを見てくれている。
楽しそうな歌声に誘われて
陸「ありがとうございまーす!IDOLISH7でした!」
観客が7人にアンコールを送る。
三月「あはは!これ、何回目のアンコールだ?」
環「いいぜ、電車動くまでやろうぜ」
陸「ぜっ、ぜぇっ……あはは!うん、やろう、もう一回!」
これ以上陸さんに負担かけたらヤバイのに……
私にはなんにもできないの?
陸「新曲もう一回歌います!皆もう覚えたでしょ?一緒に歌って!」
一織兄も心配してひそかに支えているのがわかる。
私は祈ることしかできない。
観客は一緒になって盛り上がりテレビの中継も始まった。
台風の現在の様子をリポーターが中継している。
リポーター「そのなかで、ええー、バンドですかね?元気な歌声が響いています」
リポーターに姿は見えないもののしっかりと聞こえているようだった。
リポーター「若いサラリーマンやOLさんたちが集まっています、台風を吹き飛ばす勢いで大変な盛り上がりを見せております!」
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TRIGGER控え室
天「……この声……」
龍「一瞬テレビに写ったのこの前のアイドルグループで名前は、アイドリッシュ……」
楽「IDOLISH7…………もう映らないか、一瞬だったな」
天「台風だっていうのに……なにやってるんだ、あの馬鹿……」
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作者名:プーさん大好き | 作成日時:2019年3月22日 17時