笑顔に隠れた寂しさ1 ページ3
貴方「楽屋にいなかったから探すことになりましたけど、どこにいるんでしょうか?」
大和「どこかで会えるでしょ?」
その時見覚えがある髪が私たちの前で止まった。
大和「ほらっ、Aちゃん」ｺｿｯ
大和さんが私に小さく合図を出した。
私はハッとして彼に向き直った。
貴方「あの、今回は本当に……じゃない、えっと、誠に申し訳ございませんでした、お客さんを奪ってしまうような真似をしてしまって、それから、あの……とにかく本当にすみませんでした」
ここで謝っている人は九条天です。
陸さんの双子のお兄さんで私の義兄に当たります。
天「………」
未だに無言で何も話さない。
いい加減に何か言ってほしい。
天「君はこの前の……」
そこで彼が目を向けたのは私ではなく大和さんの方だった。
仮にも私には気づいてほしいな。
一応今は兄弟って言う関係があるんだよ?
そーいう関係は無視するタイプですか?
私は言いたいことがあったけどそれを抑えて一言言った。
貴方「……天兄」
大和「Aちゃん」
天「今更家族面されても困るんだよ、最初の頃に懐いていればもっと優しくしてあげたのに」
そう言って私の顎を持ち上げて次の瞬間には突き放された。
その衝撃で私はその場に尻餅をついた。
貴方「あんたはいつもそうだよ……」
私がマネージャーとして誘われた報告をしたとき同じだった。
貴方「いつも、いつも、私のことをなんで見てくれないの?なんで見下してくるの?私が彼らに手を貸すのがそんなに嫌なの?
そんなに自分から離れてほしくないわけ?そう思うなら自分がまずは努力しなよ!それぐらいの覚悟を見せてよ!」
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作者名：プーさん大好き | 作成日時：2019年3月22日 17時
