5話 ページ7
アリスside
何故自慢の為に私を選んだのに4本線を隠したのか
答えはシンプルにサプライズである
は？？と言いたくなるのは分かる
私は言った()
この世界での優秀な魔法使いとは主に2本線を有するもの達を指す
2本線が主流であり､3本線から既に存在が希少である
神に選ばれたと称されるもの達以上の線を生まれながらに有した者が居るなど､到底考えはしないだろう
私が4本線である事を伏せ､優秀な魔法使いだと言えばお相手方は勝手に2本線だと勘違いしてくれる
2本線だと思い迎えた留学生がその実4本を有して居るとなれば
お相手方は大慌てするだろうし､偽造･捏造でも無いと知れば自国に関心が向き､何がなんでも取り入ろうとする貴族方が押し寄せるであろう､そうなれば我が国の発展はますます…ぐふふ……と
ようはそう言いたいのだ…
全くもって汚ぇ思想だなぁとは思ったし声にも出た()バレなかった
だがこれは私が素直に4本線である事を明かせばの話である
そう…私には妹から貰った仮面があるのだ
この仮面は片面を隠す作りになっており､私は両頬に2本線づつ痣を有しているため､仮面を着ければちょっと怪しい2本線の留学生が出来上がる
『(4本線だとこちらでも知られれば監視が付くこと間違いないからな……これがあればそんな心配はとりあえずはない)』
自国見たく年中無休で監視つけられちゃ溜まったもんじゃないし
…だけど痣に関してじゃなきゃなんなんだ…この態度
オーター｢早速ですが､校内を案内させていただきます｣
こちらへとか言いながら校舎に入っていくオーター…
『…ぁはい(……ゑ？神覚者直々に案内するの？仕事はどうした？この人めちゃ忙しい人って事は流石に覚えてるよ？？)』
どういうことだってばよ…
てかほんとに待って欲しい
神覚者直々の案内はまずいから普通に…！
仮面を付けた不審留学生が神覚者を案内役にさせてるなんて格好の的だから!?これからの学校生活終わっちゃうから!?
だからそんなにずかずか先を歩いてかないで!てかほんとに歩くのはえぇな!?案内する気あんのか貴様!!
〜数十分後〜
……つ､疲れた…
学校内をほぼ競歩で歩いてた…
気遣いとかミリもなかったんだけど……有り得んくない??いくら私が不審だからってさぁ…あんまりだってばよ……
オーター｢…ここで最後になります｣
ようやく終わりかよ…
もう何でもいいからお家帰らして……
『温室ですか……魔花(まばな)がこんなに』
魔草も結構あるな…あいつが喜びそうだ
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作者名：まゆ x他1人 | 作成日時：2024年3月20日 19時
