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3話 ページ5

アリスside

家出を決行してから早くも8年が経過した

この空間に来てからも色々あったものだ…

畑を作ったり、植林場を作ったり、養豚場や養蜂場、養鶏場等も作ったり、お家を建てたり、魔法で実験したり、キメラを作ったり(事故)…

まぁ…ほんとに色々あったが充実した日々を送っていた

だが私は一足先に此処を出て、イーストンへ行く事になった

理由は主に3つ

1つは今後あるであろう就活がめんどいので神覚者試験に出る為である
不純な理由なのはこの際ほっといてくれると嬉しい

2つ目はシンプルに神覚者試験が気になるからである
開催毎に内容が変わるそうなので興味本位で受けてみたいのだ

3つ目は留学である

実はなんと私達の居た所はイーストンのある場所から遠く離れた閉鎖国らしいのだ

通りで神覚者に見覚えのある顔が一切見えない訳だ

あのあとこの空間から外の情報を収集していた中で分かったことがいくつかあり

まずこの国は外の国と完全に隔離されていること
この国は周りが海に囲まれており、数百m単位先に進○の巨人の塀かよ言いたくなる大きな壁に更に囲われている

実際に近くで見たわけでは無いが、海岸から見ても分かるほど膨大な魔力により外からの侵入を防ぐ結界が施されていた

東西南北に従い四方に関門があり、国から出入りする漁船や商船の厳重な調査を終えなければ帰って来れない、出れないと言ったシステムらしい

『(思ったよりもしっかり閉鎖してんだよなぁ)』

この国でも魔法局は存在するが、立場は低く神覚者さえも貴族の中階級の方が上なのだ

そんなお国が何故今回留学を許可し、家をでて縁切りしたとも言える私を対象にしたのかだが

答えは至極簡単でシンプルだった

ただ外の国に自慢をしたいのである
外の国でも未だ存在しない生まれながらの4本線である前代未聞の私という存在を
何よりこの国は実は魔法を使えるものの方が少ないのだ
比率で言えば不全者:完全者で8:2程になる魔法者が生まれること自体珍しい我が国で4本線が生まれたぞと崇め奉れと言いふらしたいのだろう

あの家とも縁切り同然とは言え、周りへわかり易くマウントの取れる私達の存在を手離したくないあのカス共のちっさいプライドによるものだろうな
全く面倒この上ない

面倒に変わりは無いが合法的にこの国から出れて、イーストンへの試験をパスしつつ入学出来るのだからラッキーなのには変わりないだろう

ちなみに2年後に妹も留学が決まっている

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作者名:まゆ x他1人 | 作成日時:2024年3月20日 19時

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