YOU ページ23
驚いたよ？
そりゃあ盛大に驚いた。
だってこの歳で男性をめぐって平手打ちを喰らうなんて。
ドラマじゃあるまいし。
でも現実に起こったから驚いた。
クリンヒットした痛みで、一瞬何が起きたのかわからなかった。
だけどセラちゃんが鋭い目つきで睨みつける、その瞳に映る自分を確認して、ようやく理解したの。
ああ。バレてるんだって。
もちろんどこまで知ってるのか確認するのは、こちらに不都合になりかねないからできない。
だけどこの目は知ってるんだ。
少なくともあたしたちがどんな関係なのか。
でもそれを浮気だと思ってて。
自分が本命だと思ってるわけね。
だからあたしが車に乗り込んだのも知ってるんだ。
だけどこれだけは誤解なの。
会議室ではキスしてません。笑
あたしだっていい歳の大人だし。
TPOはわきまえてるつもり。
A『やっぱすぐには引かないか…。』
化粧室の手洗い場でペーパータオルを水に浸して冷やしてみたけど、赤くなった頬はそう簡単に元の肌色を取り戻せそうになくて、ため息まじりに出た母国語の独り言。
仕方ないから髪を左側に寄せて、誤魔化すように化粧室を出た。
タプ「A？」
その声にこの上なくびっくりして、慌てて頬を庇った。
だけどそんなの何の意味もなくて、簡単に彼に手を取られてバレてしまった。
あたしを抱き寄せる腕は力強くて。
あたしを抱きしめる胸は弱々しくて。
あたしの首に顔を埋めて絞り出された声は震えてるように聞こえた。
「…嘘つくなよ。」
そう言う彼には、この前あたしがセラちゃんを問い詰め損ねた事もどうやらバレてるらしい。
でも、あたしには。
「すんひょんがいるから大丈夫。」
ほんとにそれに尽きる。
世界中が敵に回っても、この人が逃げ出そうとしても。
あたしはこの手に縋り付いて離せないかもしれない。
“絶対邪魔させないから”
彼女の言葉は脳みその隅っこに追いやって、大丈夫だよって気持ちを込めてその広い背中を撫でた。
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めい(プロフ) - みぃさん» みぃさん、初めまして。最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。ご完読ありがとうございます。引き続き作品を作っていきたいと思ってますので、よければぜひお付き合いください。 (2016年12月26日 16時) (
レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めまして。たぷさん素敵でしたぁ。いつもいつも楽しみに読んでます。続編も楽しみにしていますのでよろしくお願いします (2016年12月26日 15時) (レス) id: 909b2206f8 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - まいこさん» まいこさん、こんにちは。今回はいわゆるTOPらしいTOPさんを描かせていただきました。続編や別のお話での構想も練っていますので、よかったらそちらの公開もお待ちいただけると嬉しいです。長いお話にお付き合い頂き、ありがとうございました。 (2016年12月26日 13時) (レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - たかさん» たかさん、こんにちは。ご完読ありがとうございました。たかさんを少しでも幸せな気持ちにできたのなら本望です！続編も少し考えているので、大体の構想が出来上がったら公開しますね！その際はまたぜひお会いしましょう。 (2016年12月26日 13時) (レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
まいこ(プロフ) - お疲れさまでしたー！タプさん、最高に素敵な男ですね。私もバラの花を貰いたい(´Д` )結婚してからの生活、パパタプさんが見たいです！続編待ってます！ (2016年12月26日 12時) (レス) id: baec6281f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2016年10月26日 8時
