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「お久しぶりですぅ。」
くりくりのチワワみたいな眼差しを向けて、俺ににっこりと微笑むジヨンさん。
絶対に“ジヨナ”なんて呼ぶ日は来ないんだけど、こんなドンピシャのタイミングで会長室にいるなんて、“知り合い”とやらは随分仲のいい人なんだな。
そんな皮肉の言葉を頭に浮かべても、俺だって大人だ。と思ったけど。
「どーも。」
…やっぱり俺はまだまだガキらしい。
自分でも驚くほど低くて愛想のない挨拶をしてしまったから。
ジヨン「タプさん…元気そうで何よりです。」
少しだけ頬を染める彼女。
ピンと跳ねたアイラインに真っ赤なリップ。
一般的には可愛いんだろうけど。
興味ない。
馴れ馴れしく腕を絡めて
「ちょっと腕太くなりました？」って。
それ以降の彼女の言葉は右から左に抜けてく。
連絡しないと決めてたAさんに会いたくなった。
連絡したら声を聞きたくなる。
声を聞いたら会いたくなる。
会ったら抱きしめて、キスをしたくなる。
勿論その先だって求めてしまうだろう。
迎えの車でインスタを更新したのだって、彼女に連絡しない為。
真っ先に浮かんだに決まってる。
だけど連絡しても日本にいる彼女には会えない。
だったら余計に辛くなるだけだから我慢しよう。
そう思ってたのに。
「じゃあ、今日は挨拶だけのつもりだったんで帰ります。」
これ以上彼女の相手をするのも面倒。
言い残して会長室を出ようとすると、ピンクのコートとハンドバッグを持ったジヨンさんが慌ててついてきた。
ジヨン「あたしもちょうど帰るところだったんです。ご一緒してもいいですか？」
「いや、でも方向が違いますよね？」
知らないけど。
ジヨン「タプさんはどちらですか？」
「いや…俺は…」
ジヨン「同じ方向で大丈夫です。」
何がどう大丈夫なんだよ…。
警備室から呼んでもらったタクシーに乗り込むと、ぐいぐいと詰めて乗り込んでくる彼女。
「ちょっ…！」
ジヨン「とりあえず出してください。」
はぁ…こういうタイプ苦手なんだけど…。
何なんだよ…。
タクシーの中でペラペラと喋る彼女に興味のない相槌を打ち、仕方なく自宅へ。
家の前でなぜか一緒に降りる彼女。
ジヨン「休暇の間にお誘いしてもいいですか？」
めんどくさい。
「いやー…休暇は家族と過ごすので。すいません。じゃあ気をつけて帰ってください。」
返事を待たずにさっさと背を向けて家に入った。
彼女が見てるなんて知らずに。
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めい(プロフ) - mipichan11さん» mipichan11さん、こんばんは。共感して頂きありがとうございます。あたし自身も、この主人公ちゃんはあたしにないものを持ってる素直な女性で、書いていて楽しかったです。その反面難しくもありましたが…笑 また次作でお会いできるのを楽しみにしています。 (2017年5月17日 1時) (
レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 莉緒さん» 莉緒さん、コメントありがとうございます。そう言って頂けるとあたしも嬉しいです。全ての皆様に共感して頂ける作品にするのは難しいですが、あたしの拙い作品を楽しんでいただける方が少しでもいたら幸いです。また自作でお会いできるのを楽しみにしています。 (2017年5月17日 1時) (レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
mipichan11(プロフ) - お疲れ様でした！とっても素直な主人公に共感し楽しめました。また新作楽しみにしていますね。 (2017年5月17日 0時) (レス) id: 8ad7cc6137 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - めっちゃよかったです！ (2017年5月16日 20時) (レス) id: 25146adc40 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 莉緒さん» 莉緒さん、こんばんは。とっても嬉しいコメントありがとうございます。そう言っていただけると作者冥利につきます。よかったらもう少しだけお付き合いください。 (2017年5月16日 20時) (レス) id: 362d41b39c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2017年3月4日 20時
