血を貰うまでの命なりけり【MASHLE】 (ページ13)

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優しい年上【番外編】ページ13

＿＿＿見回り途中の小話(大話)＿＿＿

『…レイン先輩は、お化けとか大丈夫なんですか？』

ﾚｲﾝ「…ああ、お前よりは行けるだろう」

『ほえー』

まあ、怖いの耐性ありそうだもんね。これでめっちゃ怖がりだったらすごいギャッぷ((

そこで会話は途切れ、怖いのでぴったりレイン先輩にくっついて歩く。すると、ふと月が目に入った。

『わあ…満月だ…』ﾎﾞｿｯ

思わず手を伸ばしたくなるほど綺麗で大きな満月だった。

そこで、私は悪巧みをしようと考えた。これでレイン先輩が何か言うとは思えないけど…頑張ろう！

『…レイン先輩…月が、綺麗ですね』

立ち止まり、彼の袖をクイッと引いてそんなセリフを吐く。うん、自分からした訳だけどはずかし…

ﾚｲﾝ「……ああ、そうだな。」

冗談混じりで言ったのに、変わらない表情で平然と返されたので柄にもなく顔が熱くなっていった。
私が仕掛けたのに！悔しすぎる…！

しばらく立ち止まったままの私を不思議に思ったのか、レイン先輩が振り向く。

ﾚｲﾝ「…あ？大丈夫か、顔が赤いが」

と言って、おでこの前髪をどかしその代わりに手を当ててきた。

『ｯ～！殴りますよ！？』

と言いながら私はビンタをして()その場から逃げた。
ちょうど見回り終わったし良いよね。うん、これは彼が悪い。

ﾚｲﾝ(百面相だったな……)

頬を擦りながら、己との欲にうち買ったレインなのであった。