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「ウォールバーグさん、なぜ私たちを呼び出したんですか」
オーターが呼び出した理由を質問する。
「神覚者の諸君、しばし彼に猶予を与えてはくれんかね。イノセントゼロが使いをよこすなぞ初めてのことじゃ」
ウォールバーグは“マッシュに猶予を与えてくれないか”と問うた。
横では真顔で感情が一切読み取れないレインとAが待機している。
「彼はイノセントゼロの大きな手がかりとなる可能性が高い。今失うわけなはいかんのじゃ」
「え…校長…なんかすごい人感ありますけど」
「お前…」
ライオが呆れたような声を出す。
「ウォールバーグさんは元神覚者。若い頃に唯一イノセントゼロと渡り合った生きるレジェンドだぞ。そして魔法界次期No.1のオレ様が唯一尊敬する世界一男前な魔法使いでもある。」
ライオは説明した。
「ウォールバーグさん、あなたの意見は分かります。ですが認められない。規則は守るためにあります。魔法不全者は処分すべきです」
ウォールバーグは帽子を取り、頭を下げた。
「ウォールバーグさんなにを!?」
「確かに彼は魔法が使えない。素行もあまり良いとは言えん。学がある訳でもない。じゃが人の心を動かす不思議な力を彼は持っておる。彼のような者がこの世界の認識を変えるとワシは信じておる。これまで魔法の使えない者は劣等種とされてきた。じゃがワシはその不当な扱いを些か疑問に思う。価値観は歴史と共に更新されるものじゃ。しかし価値観を一新することには勇気がいる。今までの非を認めなければいけないからのう…。とは言えじゃ…間違っていることは間違っているのじゃ」
「いくらあなたとは言えルールから外れ自分の思想を押しつけようなんて…」
オーターがそう言うと、Aとレインは膝をつき、頭を下げた。
「オレ/私からもお願いする」
「レイン、Aあなたたちまで…」
「校長の意見に賛同するのもあるが、マッシュ・バーンデッドには信頼するに足る理由がある。オレ個人としてもな」
「…私もレインと同じです。マッシュ・バーンデッドには信頼するには十分な理由があります。私個人としてもとても信頼を置いています」
Aが話している間、レインはマッシュの言葉を思い浮かべていた。
《好きなんですか?ウサギ》
「(違う。そこじゃない)」
自分に自分でツッコむレイン。
まぁそんなこともお構いなしにレナトスは言う。
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ろぉぜさん@リアル多忙につき低浮上(プロフ) - 続編、楽しみに待ってます!! (5月7日 17時) (レス) @page50 id: 322d14085a (このIDを非表示/違反報告)
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