『神覚者である彼女は、魔法界一の変人と言われている』【MASHLE】 (ページ8)

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マッシュside

「いやー、試験ってどんなのだろう
なんとしてでも受かんなきゃな」

もきゅもきゅとシュークリームを食べながら、辺りを見渡す

賢そうな人ばかりだな。

まぁ、筋トレの本を読んだし試験は大丈夫だろう

そんな事を思っていると、どこからか声がし目の前に炎が現れた

と思いきや、その火の中から人が現れた

どうやらあの人が今回の試験を担当するらしい

わざわざ火の中から出てくるとか熱そうだな。

そんな事を呟いたと同時に、隣から声がした

『何でわざわざ火の中から出てきたの？
普通に出てくりゃいいじゃん』

おぉー

僕と同じことを思ってる人がいた！

そう思って隣を見ると、どこかで見たことあるような人がクッキー片手に首を傾げてた

思い出せない。

僕、人の顔と名前覚えるの苦手なんだよな。

そう思っていると、突然上空から解答用紙とペンが飛んできた

同時に地面から現れる机と椅子

みんな、凄いとか言ってるけど最初から準備してある部屋に連れてってくれればいいのに。

そう思ったら隣の人も同じことを思ったらしい

やっぱり気が合う！

シュークリームあげたら友達とかになれないかな？

「それでは始め！」

各自席につき、解答用紙と向き合う

なんだこの解答用紙

文字が動いてる

「…動かれると困るんだけど」

解くどころか文字が動いてるんだから読むことすらできない

まず何で動いてるの？

「動かれると困るんだけど」

何故か持っていたペンが折れた

まぁ、いいや

文字も止まったことだし短いペンで答えを書こう

「なになに…」

ほうほう

問題自体は簡単だ

これなら30分以内に解ける気が…

『えい！えい！』

「ん？」

ふと、ぷすぷすと何かを刺すような音が前から聞こえ首を傾げる

顔を上げると、さっきクッキー片手に僕と同じことを考えていた友達になりたいなと思っていた人が座っていた

『止まれ！止まれ！』

「……」

よくよく見ればあの人、ペンで動いてる文字一つ一つ刺してる

ぇ、刺してんの？

どういうこと？

『なんだコイツら、全然止まんねぇじゃん
答え書けねぇし
もういいや。燃やそう』

「ぇ」

彼女がそう言った瞬間、目の前にあった解答用紙が燃えた

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