『神覚者である彼女は、魔法界一の変人と言われている』【MASHLE】 (ページ34)

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「そんなことより…マッシュくん」

「ん？」

「ぼ…僕なんだ…
君の教科書、ボロボロにしたの僕なんだ
怖くて逆らえなくて…
けど君は僕のことを友達だって…

それなのに僕は君にヒドイことを…
だから…どうしても謝りたくて…」

『……』

「本当にごめん…
ごめんよ…」

フィンくんの嗚咽が、この廊下に響き渡る

正直、さっき盗み聞きしていたから私は知っていたことだ

マッシュくんがきちんと聞いていたかどうかは分からないけど。

フィンくんがそう言った瞬間、キャベツが嘲笑するように鼻で笑った

「僕にもそうやって、素直に謝れば良かったのに
…あっ、そういえばさ教頭と一緒に食事するんだけど来ない？
そこの君も来る？神覚者候補として紹介してあげるよ
そんなボロ雑巾は放っておいてさ」

その言葉を聞いた瞬間、私の中にあった何かがキレた

人を殴った挙句、謝らないどころかフィンくんをボロ雑巾扱いですか？

舐めるのもいい加減にした方がいいよ。

本当に

『…あんたさぁ…何か勘違いしてない？』

「ん？」

『誰が貴様みたいなうんちみたいな顔してる奴とつるむんだよ
1回トイレいってその汚い心、洗い流してきた方がいいと思うよ』

そういえば、分かりやすく眉間に皺を寄せるキャベツ

そして、次の瞬間、深いため息をついたと思いきや再び変な糸がこちらに向かってきた

あら

神覚者に手出すなんてあの教師と似てるところあるじゃん

そう思って口角を上げる

向かってきたそれを火で燃やし、代わりに氷刃を出してキャベツの首元に当てれば少し焦った顔をするキャベツ

「お、おいおい！やめろ！
っ…何の冗談だ？
ぼ！僕の父親は魔法局の高官だぞ！
こんなことをしたらお前、退学にするぞ！」

『…すればいいじゃん』

「そ、それに！
級硬貨を賭けた勝負以外で固有魔法を使うのは校則で禁止さr…ひっ！」

うるさ

さっき、自分も使ってたくせに何言ってんだが。

こいつ、頭おかしいだろ

自分も魔法使ってたこと、忘れちゃったのかな？

脳みそ、バグってるでしょ

そう思い、氷刃を奴の首元に食い込ませれば、大人しくなる奴

それを見計らって、後ろを向く

『…教頭
いたなら声かけてください』

そこには、ファルマン教頭が立っていた

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