『神覚者である彼女は、魔法界一の変人と言われている』【MASHLE】 (ページ18)

今日:41 hit、昨日:58 hit、合計:19,542 hit

story-16 ページ18

･

A･フローレスっていうのか。

名前を聞く前に知ってしまったな。

何て思っているとA･フローレスって神覚者様じゃ…とか神覚者様が何でここに…とか様々な言葉が飛び交い始めた

神覚者様って…

「な…なんで…ここに…」

彼女の言葉を聞いて、口をパクパクしている先生

それを、見下しながら目の前の人物は口を開いた

『そんなこと…今はどうでもいいんですけど
…試験官であるあんたが…何してんの？』

“何してんの？”

その言葉は、さっきの彼女からは想像もつかないほど恐ろしく低いトーンで放たれた

え、あの人本当にさっきシュークリーム食べてた人？

全然違う人に見えるんだけど。

目が笑ってない

ズルズルと下がっていくルッチ先生に歩み寄り、同じ目線までしゃがんだかと思いきや、相手顎を杖で持ち上げ、んー？と首を傾げてる彼女

いや、さっきのは軽い冗談というか…。なんて言ってる先生の言葉を聞いて、ニコッと笑ったかと思いきやいきなり胸ぐらを掴んで先生を睨み出すその人

『…何してんのか聞いてんだよ
日本語わかんない？』

「ひっ…」

『それか…1回炙っとく…？』

そう言ったかと思いきや、突然、先程先生が出したのとは比べ物にならないような大きさの炎が2人を囲んだ

い、一瞬であの大きさの炎を出したぞ！

…なんだあれ…

先生が登場した時のやつよりもでかいぞ

熱くないのか

「ぁ…ぁ…」

『…てめぇの方がふさわしくねぇだろ
底辺臭のするクソ教師が』

くるっと杖を回したかと思いきや、その炎は一瞬にして消え去った

かと思いきや、今度は竜巻のような風が現れた地面を荒々しく削り始めた

『…不合格…だっけ…？
すればいいじゃん
できるもんならね』

「くっ…」

格好と先程の言葉を聞く限り、あの女の人はこの魔法学校の生徒なのだろう

周りは神覚者様って言ってたけど、本当なのだろうか？

けど、神覚者だろうと納得してしまう自分がいる

だって、めちゃくちゃ強いし

笑ってる女の人を前に、先生は一歩後ろに下がったかと思いきや杖を後ろに持ってき何やら魔法を唱えようとする始末

その顔には、所詮生徒だし俺に勝てるはずはない。と書いてあるような気がした

『まぁ…いいや…
あんたの処分はじーさんに決めてもらおう』

じーさん？

そう思ったとき、女の人が上を向いた

･