涙腺4 ページ26
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中間side
Jrの頃
Aの才能が認められ始めて
いろんな曲でセンターを任されることになった
時には楽しい曲
時には切ない曲
時には攻撃的な曲...
センターを任される程の実力があったとはいえ
Aはまだ学生で、あまりにも負担が大き過ぎた。
新曲を披露する直前の舞台袖で突然
「ステージに上がりたくない」と言い出した
後々その時の状況を本人に聞いても
「よく分からないけど、急に足が動かなくなった」
そう言っていた。
仕方の無い事やろうと思ってたけど
今になって...
ライブも半分を超えたあたり
袖で準備して、いざ出て行こうとした時
前を歩いていたAが急に立ち止まった
中間
「ぅお、びっくりした？忘れもん？」
そう投げかけながら覗き込むと
いつもとは違う目をしたA
あの時と同じや。
あの時は周りにスタッフも俺らもおったくせに
あんなん初めてやったし
なんも出来んくて悔しかった。
けど今はあの頃とは違う
俺はAを抱きしめて
中間
「大丈夫や。怖くなったら後ろ向いてもいいから。
俺らが後ろにおる事忘れんといて。な？」
俺らはAという存在に救われてるから
Aという存在を守りたい
8人で強くなりたい
それが仲間やって思うから
桜木
「ん。ありがと。行ける」
微笑んだAに俺は手を差し伸べて
少し震えている手を引いて
スポットライトの下まで送っていった。
みんなにはやいやい言われたけど
俺は大満足。
もちろんニヤニヤは止まらへん
「誰や！今きしょい言うたやつ！」
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作者名：Kyaki | 作成日時：2022年8月18日 14時
