青魚の彼女ちゃん【Fischer's】

14話 ページ15

『こんにちは、お母さん…』



6月27日私とマサイはお墓参りに来ていた。
…マサイのお母さんは去年の今日、この世から去っていった＿＿＿＿



ﾏｻｲ「母さん、もう死んで1年経つんだな…」




…マサイのお母さんは本当に優しい方でマサイの彼女である私にも凄く良くしてもらっていて
本当のお母さんの様な存在であった。




『年月は早いね…』



ﾏｻｲ「だな…」




未だに信じられない。人は大切な人は絶対にいなくならない。って何故か考えてしまう。
私だってそうだ、Fischer'sの皆が
マサイが＿＿＿＿＿




いなくなるなんて想像も出来ないから。




マサイは、Fischer'sの活動がさかんになっていた時、Fischer'sの活動だけでも大変だった筈なのにお母さんの件もあって＿＿




それでも、カメラの前では明るく何事もないような、そんな顔を見せて視聴者さんを笑顔にしていた。




『…マサイ…』


ﾏｻｲ「ん？」



今だって、暗い顔は見せていない。




『もう、泣いても良いんじゃない？今は私しかいないよ』




そう言えばマサイは私に抱き着いてきた。
…私は優しく背中を撫でる。





ﾏｻｲ「未だ信じられねぇよ…母さんが死んだなんて…」



弱々しいマサイの声。




『…うん…』



ﾏｻｲ「辛ぇなぁ…寂しい…な……ぁ」




こうやって弱音を吐くのはきっと、2回目だ。
お母さんが亡くなる前にマサイは辛くて
1人で泣いていたんだ。




『…私はずっと側にいるからね。』



ﾏｻｲ「うん…」



マサイは落ち着いたのか私から少し離れて
私の顔に顔を近づけ＿＿＿＿＿





キスをした。





…お墓の前でこんな事しちゃって良いのかな…





ﾏｻｲ「ありがと、A。母さん俺、もう辛くないわ。また来年も来るね」




『また来年もマサイと一緒に来ますね』





私とマサイは手を繋ぎながら霊園をあとにする



…また来年必ず来ますね









▽▲▽▲▽

今日、動画を見て涙が出てしまいました。
マサイさんがあんな辛い思いをしながらも



ああやって私たちに笑顔を下さっていたこと。


マサイさんの御母様、安らかにお眠り下さい。

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