23_カミングアウト ページ24
山「おっじゃまっしまーす!」
やばい。やばいぞ。非常にマズイ。
今リビングには兄がいる。私は…男装中。すなわち___
_______兄と私は瓜二つ。
兄を…山田さんに見られたら…
考えただけで恐ろしい…
きっと、今まで黙ってたことを怒られて…更に…
この先の話を想像しただけで身震いが起きた。
そんな事を考えてる間にも山田さんの足は止まるはずがなく…
山「ここの部屋、入って良いところ?リビング??」
と、こんな調子で随分とはしゃいでるように見える。
貴「あ、はい。どーぞ」
あ、しまった___
___やばい。
んなこと考えてる暇はなく、山田さんはドアノブに手を掛け
体重をドア側にかけていく_______
あ〜やばいな〜___なんて、呑気に。
自分の性格が憎いな。もーちょっと、危機感を…
貴「…え?あっ、ちょ、んぁあ!!!」
やっちまったぁぁぁぁ…
山「…?」
フリーズしちまってるよ。スーパーアイドルの山田さんが。
颯「あ、遅かったじゃん。インターホン誰だっ…た…?_______
___え?…あ。こんにちは。」
ちょ、余計なこと言うなぁぁぁぁ!!!
別に余計なことではないけども!
山「…___ハッ、颯!!ドッペルゲンガーだ!!
目を合わすんじゃねぇぞ!!」
現実逃避の仕方がすごいですね…
貴「すみません。山田さん、私の兄です。」
山「?」
貴「双子の兄の…颯です」
山「…え?じゃあ…君…は?」
貴「…女子の、Aって言います…」
山「……え、君は…___え??」
貴「えっと…__」
私は今までの事情を全て話した。プリンのことまで、すべて。
ーーーーー
山「え〜っと?それじゃあ、君は女の子で
そちらのお兄さんの代わりでジャニーズにってこと?」
貴「…はい。皆さんが反対したら出るのでまずは…!」
山「そこは大丈夫!あいつらはなんだかんだで優しいからね!」
…ほわ〜…これが噂のアイドルスマイルってやつか…
そして切り替えが早い…
貴「すごいな…」
山「ん?」
貴「声に出てました?」
山「うん、ばっちり。」
貴「まじですか。」
山「何がすごいの〜?」
貴「別になんでもないです」
と、むすっとした表情で答える
颯「お前耳真っ赤だぞ〜」
貴「…うるさいなぁ!」
涼介side
山「ふふっ」
思わず笑っちゃった
真逆…女の子だとは…誰も思わないよね。
颯を……Aを女の子としてみたら…
ちょっと、違う風に見えた…なんて、ね。
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作者名:いちご | 作成日時:2017年9月20日 20時