四十三 ページ45
山本先生
聞いていた通り、りりこちゃんはとても頭が良かった。
部屋を覗いても気付きそうに無くて、不思議だったけど、部屋の真ん中で紙と教科書とにらめっこしながら勉強しているものだから驚いた。
図書委員の生徒から聞いた話で、勝手に勉強といってもただ教科書をめくるだけだろうな、失礼にもそう勘違いしてしまっていたけれど、思わず声をかけるのをためらうほど集中して勉強していた。
日中あれだけ働いていたのに凄いわね、本当にこの子は何者なのかしら。
事務員として働くだけならば、自分から忍術を勉強する必要なんて無い。自己防衛もきっとこの子は出来ている。
なのにどうしてそんなに勉強したがるの?
その疑問を問うてみると、彼女はまっすぐな目をして
『学ぶことが私の生きがいなんです。勉強、いや、学び続けることが、好きなんです』
と答えた。あっさりとしているけど、正解すぎる答え。
なんだか勘ぐっていた自分が恥ずかしくなって、もっと純粋に彼女のことが知りたくなった。
食堂にいる先生方も、そう思い始めてくれたら
『人間がすいすいと浮きながら移動するんですよ。楽しそうじゃないですか?』
目を輝かせながら話してくれる彼女の「空想」を、楽しめるのよ。きっと。
シ「ほかには?」
『朝顔の成長の限界に挑戦しました』
シ「限界?」
『お互いの成長を妨げないような大木のもとに朝顔を植えて、丁寧に育てていたら、見たことない成長の仕方をしたんです』
あら、りりこちゃん自身は気が付いていないけれど、先生や生徒の何人かはとっても気になっている様子じゃない?
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まる(プロフ) - いおらんさん» ありがとうございます!コメントとても嬉しくて励みになります! (2019年8月2日 19時) (レス) id: 3f7caaff83 (このIDを非表示/違反報告)
いおらん(プロフ) - とても話が好みで楽しく読ませてもらってます(^^)更新頑張ってください! (2019年8月2日 12時) (レス) id: 60ac9a4c80 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 桜ノ夢さん» ありがとうございます!初めての作品なのでとても緊張しながら書いているのでとても嬉しいです。タイトルについてはこれからのストーリーをお楽しみにしていてください! (2018年11月18日 19時) (レス) id: 3f7caaff83 (このIDを非表示/違反報告)
桜ノ夢 - まるさん!この作品とても面白いですね!私、これ読んだ後、「ふぅ〜面白かった…な…え!?何この題名!?夢主消えるの!?」って思いましたから← (2018年11月13日 22時) (レス) id: 3556d0a5e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まる | 作成日時:2018年11月13日 21時