鬼の秘書〜番外編〜【文スト】

・ ページ3

本部に帰ってきたA。








入口には部下達が複数居て、全員Aの姿を確認すると軽く会釈をしていく。








昇降機で最上階を目指している途中、ふと考え出す。








『(エイプリルフールか……嘘をついてもいい日、ね……)』









最上階に到着し、扉がゆっくりと開かれる。








長く薄暗い廊下を進んでいき、首領室の前の護衛に扉を開けてもらう。








中に入ると、そこにはいつも通りエリスに夢中になっている鴎外が＿＿＿＿＿＿








『！』








エ「リンタロウ〜大好きよ〜」








森「エリスちゃん、今は仕事中だからあっちに行ってなさい」








いつもと何が違うか、それは一目瞭然だった。








いつもの鴎外とエリスの立場が逆転しているのだ。驚かないはずがない。








しかし扉を開けてからの約１０秒間、Aは一瞬で察した。








ああ、エイプリルフールか。と。








Aは驚いたのも束の間、鴎外とエリスを無視しいつも通りの業務を始めた。








するとエリスが突然叫びだした。








エ「つまんないわA！！何よその反応！！！」








森「エリスちゃん；落ち着いて；」








エ「折角Aが焦ったところを見られると思ったのに！！」









『……今日が何の日かくらい知ってますよ、それくらい』








森「う〜ん、やっぱり君相手じゃ失敗だね。仕方ないね」









『(まぁ少しは驚きましたけど)』








その後、Aは隣の部屋の自分の執務室で仕事をすることにした。








あの後、報告に来た中也はまんまと騙されたらしい。

・→←エイプリルフール

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す