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「それじゃ、捕まったのも計画の内……
あんたの狙いは金庫室の宝石?」
ド「宝石?あんな石ころ興味ありません。
ぼくの目的はこれ。Aが謀反の為密かに蒐集したマフィア構成員の異能リスト」
『!?(なんだですってっ……それが奴の手に渡れば……)』
ド「最高気密たる首領とその秘書の異能すら記されています。
_____これを用い、この地の「悪」に、死の救いを」
ドストエフスキーはその資料を懐にしまってしまった。
ド「さて……異能を知られたとは敵に気付けばリストの価値は半減です。
故に、此処での出来事を外部に漏らす訳にはいきません。
従って、貴方方には大いなる沈黙を差し上げます。
これが、ぼくの本当の異能です」
ドストエフスキーが少年に触れたその途端……少年は血反吐を吐いてその場に倒れてしまった。
ド「罪の軛より解き放たれ、魂の救われんことを
次はポートマフィア、そして探偵社です」
ドストエフスキーが振り帰りその場を立ち去ろうとした時、
扉の前にはドストエフスキーをにらみ付け立ち塞がっているAがいた。
ド「くっくっく……やはり先程から感じていた気配は貴方のものでしたか、赤瀬Aさん」
『今は中原Aと記憶してもらいましょうか。
それより、貴方の持つその資料、お返し願えませんか?』
ド「それは難しいお願いですね。
これを渡してしまったらこれからの計画がスムーズに進みませんからね」
『計画?一体何を企んで……んっ!』
その時、Aは一瞬何が起こったのか判らなかった。いつの間にかAの唇はドストエフスキーによって奪われていたのだ。
Aは状況を瞬時に把握すると、ドストエフスキーと距離を取り、唇を思い切り拭った。
ド「フフフ、連れないお方です。
貴方が結婚していようが、ぼくは貴方を手に入れます」
『フンッ、やってみなさいよ……やれるものなら』
Aとドストエフスキーの同じ紫水晶の瞳が鋭くぶつかりあう。
ド「ではぼくはこれで失礼します。あぁ、これはお返しいたしますよ」
ドストエフスキーはAから奪った異能リストを地面に落とした。
それを拾い上げ顔を上げると、既にそこには誰もいなかった_______
『魔人、ドストエフスキー……』
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紫陽花(プロフ) - みゃるらさん» ご指摘ありがとうございます。タダのミスですね。訂正させていただきました。 (2018年10月31日 18時) (レス) id: a94eac29fd (このIDを非表示/違反報告)
みゃるら(プロフ) - 続編おめでとうございます。あの、49で芥川が芥川って呼んでるのは間違いですか? (2018年10月31日 17時) (レス) id: b7be159c7f (このIDを非表示/違反報告)
aka - 「鬼の秘書」の続編が見れて凄く嬉しいですっ!紫陽花さんの作品の中で一番好きな作品なので初めて見た時叫び声をあげてしまったぐらいです←これからも無理しない程度で頑張ってください! (2018年10月19日 20時) (レス) id: 1a952e2678 (このIDを非表示/違反報告)
♪美桜♪ - 続編が見れて凄く嬉しいです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2018年10月19日 15時) (レス) id: 951996096a (このIDを非表示/違反報告)
nir(プロフ) - うわぁ!続編だぁ!今週休みがない代わりにこれで疲れが取れます!ありがとうございます! (2018年10月18日 20時) (レス) id: f5c5084d90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月18日 12時