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理事長室の扉を叩いて確認をとる。
中から理事長の返事が聞こえたため、扉を開け中に入る。
『失礼します、本日はどのような用件でしょうか』
學「用がなくては呼んではいけませんか?」
当たり前だろう、そう言いかけたがAはグッとこらえた。
学「理事長、この女性は?」
今気付いたが、理事長に似た生徒がいた。
學「君には関係ない、浅野君。
授業に戻りたまえ」
『浅野…?』
學「彼は浅野学秀、この椚ヶ丘中学校のA組に在席している子だ」
『理事長のお子様ですか?』
學「その通りです、流石に観察眼は優れているようですね」
『それで、用件がないようでしたら帰らせてもらってもよろしいでしょうか?』
學「まあそう言わず、紅茶を用意したのだが一杯だけでも飲んでいきませんか?」
確かに理事長の前には紅茶が置かれていた。
『……それを飲んだら帰りますよ』
Aは大人しく用意された紅茶に口をつけた。
學「そういえば、先程烏間先生とイリーナ先生が私の元に来ましてね。
もうすぐ始める期末テストに向け、貴方方も頑張っているそうで」
理事長は貼り付けたような笑みをAに向けた。
『えぇ、うちの担任は教師としてならここの誰よりも優秀ですから』
學「ははは、謙遜を。貴方も随分教え方上手いのだそうで、私としてはこちらにきて生徒達に勉強を教えてもらいたいものですが」
『私の本業をお忘れですか?
普通なら、人にものを教える権限は私にはありません。
これも任務のうちですから仕方が無く行っていること
任務が完了すれば、ここにはなんの用もありません』
Aは紅茶を飲み干し、席を立った。
『紅茶、ごちそうさまでした。
では私はこれで。
……あぁそうでした
今回は、貴方方に邪魔されぬよう私も生徒に協力するつもりですのであしからず』
Aは理事長室の扉を乱暴に閉め、出て行った。
學「フッ……何をしても無駄なことだというのに」
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ベコ(プロフ) - 早く中也とのイチャイチャ出てこないかな。てか凄く好きです!この作品大好き!めっちゃファンです!続き楽しみにしてます頑張って下さい (2018年6月23日 4時) (レス) id: 7f4e6905fd (このIDを非表示/違反報告)
ロウ - もう大好きです!この小説もうファンみたいなものにでもなっちゃいそうです!! (2018年6月22日 23時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
ベコ(プロフ) - ヤバイヤバイやばい!なんですかこれは!面白すぎです!続き楽しみにしてます頑張って下さい! (2018年6月21日 21時) (レス) id: 7f4e6905fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年6月19日 21時