鬼と暗殺 三【文スト×暗殺教室】

１３４． ページ35

中「おいA、着いたぞ」



『ん……』



Aは眠い目をこすって目を覚ました。



『ん？本部？家じゃなくて？』



中「首領が呼んでんだ。その前に着替えに執務室いくぞ」



車を降りて玄関から入る。



黒服の構成員がAと中也に頭を下げる。



二人は構成員達の間を通って昇降機に乗り込む。



最上階へのボタンを押し、上へと昇っていく。



外にあるビルを超え、最上階で止まる。



執務室で予備の服に着替え、首領室に足を運ぶ。



Aがいない間は部下が扉の前で警備をしている。



部下達はAの姿を認識すると扉の前から退き頭を下げる。



数回扉を叩いて中に入ると、首領が資料片手に座っていた。



『首領、お呼びでしょうか』



呼びかけると首領は資料から顔をあげてAを見た。



森「君を呼んだのは他でもないよ、あの生物についてだ」



首領は資料を乱雑に置き、一つの紙をAに見せた。



森「これはある研究所が極秘裏に行っていた実験の関係者の一覧表だ」



その紙を見ると、研究員などの関係者の名前が並んでいた。



その中にはこの間ハッキングの際に見つけた柳沢誇太郎の名もあった。



森「情報員がやっとの思いで見つけた情報だよ。


顔写真もある」



首領は関係者の写真を机の上においた。



Aは一つの写真に目が止まる。



『ん？この女性は研究員ではないようですが』



森「その女性は雪村あぐりと云う女性だ。


その女性はあの生物の実験の際に監視を任されていたそうだ」



『つまり、被験者とよく接触していたということですね


この方に話しを聞けたらいいのですが…』



森「残念ながらその女性はもう死んでいる。


あの生物が暴走した際に殺されたらしい」



『ではお話を聞くのは少し難しいですね、死人と話しができればよかったのですが』



森「まあ聞き給え、この女性については少し面白い話しがあるのだよ」



Aは首領の言葉に耳を傾けた。

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