アレンの(強制)猫談義 ページ2
ある昼下がり。
「突然なんだけど、二人って猫は好きかな?」
昼食中にアレンから呼び出された桜牙と笑斗は、アレンの部屋で顔を見合わせた。
「あー……なるほど。猫の話?」
「あ、笑斗さん、分かる? 僕、猫が大好きなんだよね!」
見りゃ分かるだろ、と桜牙は思う。
だって、部屋中、猫のグッズだらけだし。
色んな猫の縫いぐるみとか大量に置いてあるし。
それが猫好きじゃなくて何だって言うんだよ。
「っていうか、どんだけ猫に金を費やしてるんだよ!!」
「お、怒らないで、僕も普段は桜牙さんみたいにちゃんと節約してるよ!」
隣で笑斗がボソッと「本もグッズもたくさんあるなー……」と呟いた。
アレンは少しムッとした表情になる。
「僕にとって猫と知識は大事なんだよ! 例えるなら桜牙さんにとってのお料理みたいなものなんだ!」
「そ、そうなのかよ? じゃあ、それなりに大事か……」
「あと、笑斗さんにとっての睡眠や休憩みたいなものなんだよ!」
「……あ、それは大事だね。俺それがないと生きてけないんで」
「あ、桜牙さんにとっては魔王さんみたいなものでもあるかも……」
「……テメェどういう意味だよ!?」
「ご、ごめん!! つい!」
喧嘩になるのは
「……でもさぁ〜、魔王様が大事なのは皆も一緒じゃない?」
「まぁ笑斗さんの言う通り、僕も魔王さんの事が大好きだし、皆も大好きだよ! 猫と同じくらい好き!」
「あ、俺ら猫と同じレベルだったんだ、ちょっとショック」
もしかしてアレンが桜牙や笑斗にタメ口なのは、歳下だからじゃなくペットと同じ扱いだからなのか……? と笑斗は思った。
(まぁ、俺には割とどうでもいい話なんだけど)
「でも、笑斗さんは何となく猫と似てる気がするんだよね」
「……えー、そう?」
「うん。気まぐれっていうか、自由気ままにゴロゴロしてる感じがするからね」
……猫になれたらどんなに楽だろう。
何もしなくても餌がもらえるし、一日中ゴロゴロしていられる。
「……猫になるのも良いかも……」
「マジかよ。戦闘力の高い猫だな」
「あはは、笑斗さん、やる気を出したら強いもんね。滅多に見られないけど」
見られないのではない、そもそも笑斗に見せる気がないだけである。
「吸血鬼なんだから、どっちかっつーと
「あ、確かに昼間はずっと眠たがってるしね!」
「……いつの間にか猫談義じゃなくて、俺談義になってる気がするんだけど……」
何だかんだで楽しい時間を過ごしました。
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くろーさぎ(プロフ) - 百鬼<ナキリ>さん» ご感想ありがとうございます……!! はい、ヴェレスさん使わせて頂きますね!! (2020年1月11日 20時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
百鬼<ナキリ>(プロフ) - とっても面白いですね…!!コメント失礼します、村長のヴェレス・アーモンで参加しております百鬼です…!使い所があるかわかりませんが、うちのヴェレス使って頂いて大丈夫ですよ…! (2020年1月11日 20時) (レス) id: ca05edce76 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 一糸さん» 素敵なお言葉をありがとうございますー! 励みになります、頑張らせて頂きます! (2020年1月3日 17時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
一糸(プロフ) - くろーさぎさん» うちの子日向を出していただきありがとうございます!!うちの子可愛い← これからも頑張ってください!! (2020年1月3日 12時) (レス) id: 3013a3dfb6 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - にゃうだーさん» ありがとうございます! そう言って頂けて嬉しいです、ありがたく使わせて頂きます!! (2020年1月2日 10時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
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