202，とっくに落ちてた ページ13
いままでのように、もつれ込むように二人で部屋に入り込む
「Aちゃん」
「先輩」
「好き」
「…はい」
いつもの甘い言葉、いつもの口説き文句
先輩と夜を過ごすときはいつでも聞いた言葉
今夜は、いつもと同じで終わらせる気は無い
何をするにも最初には先輩が頭に浮かんで、最後に頼るのはいつも先輩だった
私はきっと、先輩が好き。
「先輩、私…言いたいことがあるんです」
「なんや？」
「私、先輩のこと…好きです。ちゃんと、恋してるって意味で」
「…それ、ほんま？」
初めて先輩に抱かれた時、何を思ったのか私は何も考えないようにしてた記憶がある
初めてが、とか。好きなのかとか…あの時は、確かに寂しいとかそういう感情が好きの感情より先にあった。でも今は…きっと好き
告白より先に体を繋いでしまったことを少し後悔してる。今更、好きですなんて失礼な話だし女性関係が少し緩い先輩に、こんな言葉。なんの効果もないかも知れないけど
「Aちゃん、俺な。ずっと、Aちゃんのこと、好きやったで」
「絶対嘘ですよね」
「本気やって！」
「じゃあ、あの…一ついいですか？」
「なんや？」
でも、だからこそ今更でも。言っておきたい言葉がある
「先輩に、不誠実なこと沢山してきました。寂しさに負けて先輩と過ごした夜もありました。でも、今は、私は本気で鬱先輩のこと好きだって言えます。いままで酷いことしてごめんなさい…軽蔑してくれて構いません、私が先輩を好きでいることだけでも、許してくれませんか」
長い長い告白、いままでずっと抱えてきた後悔とか最低な感情をいっさい捨てて…せめて好きでいることを許して欲しかった
「先輩にとって、都合のいい何かでも構わないです。好きで、いてもいいですか？」
涙が溢れそうになる。これは懺悔だ
突然、バサリと音をたてて頭に何かがかかる
何事かとおもって視線をそらせばぐちゃぐちゃになったベッドカバー
「不誠実なのは俺や、Aちゃんの寂しさにつけこんだのも…二人してそう思っとる。せやから御互い様ってことで終わりにせんか？」
「それって、どういう終わりですか？」
「…寂しさを埋める関係をやめて、ちゃんと向き合って、ちゃんとお付き合いせんかってことや！」
天界に夜は無く常に明るい空が部屋を照らしている、その光が二人を祝福している
只のベッドシーツが彼女の頭を飾るベールのように見えたのも
「好きやで、Aちゃん」
誓いのキスに意味が無くても
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りと - 一気に全部読んでしまいました…世界観の複雑さに何度か頭を悩ませましたが、色々考察出来て楽しかったです！天使、悪魔、人間、そして神…いずれも人間という概念に縛られて自分を見失いながら生きて(？)いる…。え、これ無料で読んで良かったん…？お金払わせてェ！ (5月31日 0時) (
レス) @page42 id: 3c068a4e58 (このIDを非表示/違反報告)
1103(プロフ) - とても楽しく拝読させていただきました。ありがとうございます！ (2022年9月23日 1時) (レス) @page42 id: d3023c1d20 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ランキングにはのってないね！！うん！！でも続編かきたいね！！勘違いやわ！！ (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ありがたい事に、この話。未だランキング乗り続けているんですよね…シリーズ全体的に。いつか、続編というか、主人公ちゃんが人外になってからの話を書くのも、いいかもしれませんね (2020年3月9日 2時) (レス) id: 8b85c6a757 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - ちゃっかり新シリーズ出てますので、よろしければご贔屓に… (2019年10月6日 18時) (レス) id: da4b35a571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2018年10月12日 0時
