GD ページ30
やっと終わった。
中国でのファンミーティング。
ファンと直接絡む事がない分、結構な数のゲームをこなす。
それはそれで楽しいんだけど疲れる。
あと何言ってるのか本当にわかんない。
英語はマネージャーをつけてたから覚えたし、日本語は7年も通ってるから多少わかる。
だけど中国語だけは難しい。
１つの漢字に4音あるって何？
シュワシュワゆって聞こえる。
だけど韓国語で構わず話し続けてる俺らを見てくれてるなんてありがたいよな。
ペン達だってみんながみんな言葉を理解してるわけじゃないだろうに。
帰って来てベッドにダイブ！！！！ってわけにもいかなくて。
すぐ終わるからって次のフランスの打ち合わせ。
ちくしょー。
これがリーダーやカリスマの辛いとこだな。
ファッショニスタも楽じゃない。
事務所まで行くのは気が滅入るから、近くにあるあのカフェを指定。
あの子がいるいないはもはや疲れ果てた俺には関係ない。
と思ってたけど。
着いたらちょうどテラスの席を片付けてる彼女を見つけた。
ちょっとからかってやるか。
そーっと近づいてみると電話してるっぽい？
相手は…たっぴょん？？
中国…って呟くのが聞こえたからなんとなくそう思った。
ジヨン「すみません。TOPさんとの関係は？」
A「きゃあっ！」
自分が独特な声とは自覚してるから、いつもより少し低めの声で記者の真似事。のつもりだったけど、予想以上に飛び跳ねて驚いた彼女に、逆に俺が驚かされた。
だけど振り向いた彼女が俺の顔を見て更に驚いたのを見て思わず笑っちゃった。
目玉こぼれそうなくらい目開いてるんだもん。笑
A「じっ！じー…っ！！」
慌てて彼女の口を手で塞いだ。
ジヨン「そこまで！危ない！」
本当に危ない。騒ぎになる。
大丈夫かよこの子。
A「しっ、失礼いたしました！何でここに…」
ジヨン「俺？打ち合わせ。奥の席空いてる？」
A「はい！ご案内します！」
見た目は落ち着いて見えるのにガチガチになって俺を案内してくれる姿は、何とも面白い。
会釈して席を離れようとする彼女をとっさに引き止めて
ジヨン「たっぴょんと連絡取ってるの？」
A「え！？いやっ…あの…」
ジヨン「あー。内緒にって言われてる？一応身内だから大丈夫だよ。グループに影響のあるようなヘマはしない。それにあの日、ここを指定したのも俺だしね。」
そう言って得意の営業スマイルを向けた。
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作者名：めい
| 作成日時：2016年6月24日 3時
