Once in a lifetime chance2 (ページ26)

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TOP ページ26

男女がレースのカーテンの向こうでキスをしてるシルエットだけのモノクロの絵画。

立ち止まった彼女が、その絵をじーっと眺めてた。

ワイン片手に絵を眺める彼女の横顔を、むしろ額に収めて飾りたいとさえ思った。

タプ「何を思ってます？」

A「この絵…いいですね。」

写真見たいなタッチで繊細に描かれたそれを、ワインで頬を赤く染めた彼女が首を少し傾けて眺めてる。

その頬に触れずにはいられなかった。

彼女の左頬に右手を添えると、目を見開いてゆっくりとこっちを見る。

A「TOPさん…？」

タプ「また、、会ってくれますか？」

A「え…？」

彼女が硬直してるのをいい事に、そっと顔を寄せる。

だけど僅かに残った理性がギリギリ勝って、彼女の右の頬にそっと口付けた。

タプ「終わりたくないんです。これで。」

彼女の顔を半径10センチに捉えたままそう呟く。

みるみる彼女の丸い目が滲んでく。

綺麗な水彩画みたいに。

パッと涙を散らして俯くと、

A「無理ですっ…」

添えてる手で彼女の顔を上げさせ顔を覗き込む。

タプ「どうして？俺が嫌いですか？」

一か八かの質問。
ほっぺにキスまでしといて嫌いとか言われたら立ち直れない。

黙ったままの彼女。

A「これ以上は…自信ないです…。」

やっと口を開いて一言。

自信？何の？

タプ「俺も。Aさんと会わずにいられる自信ないです。」

ここまで来たら引く必要ないだろ。

押しの一手。