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彼女が用意してくれたのは、1番の得意料理らしい唐揚げとグラタン。
それにサラダ、ミネストローネ。
カプレーゼとかもあるし、とんでもない量が出てきたと思ったら、食器も2人分。
一緒に食べる料理は格別に美味い。
今度は味わうように毎回彼女に感想を伝えて、色んなことを質問して、とにかく楽しかった。
タプ『ゴ馳走様デシタ』
締めくくりも日本語で済ませ、ちょっと笑いながら『お粗末様でした』と言った彼女がまた可愛かった。
タプ「食後のコーヒー入れます。」
A「じゃああたしはデザートの用意を。」
何！？まだあんの！？
コーヒーが出来る頃素早く準備されたのは、アイスの上にきなこと黒蜜？とあんこが乗ってるやつ。
A「パッピンス風にしたかったんですけど、日本の焼肉屋さんに出てくるものに近くなりました。笑」
何だその焼肉屋。最高だ。
もちろんアイスもあんこも好物。
ブラックのコーヒーで甘さを相殺できるし、いや、しなくてもいいんだけど、とにかくうまかった。
タプ「本当に美味しかったです。毎日食べたい。」
A「そう言ってくれると嬉しいです。」
この子もしかして鈍いタイプかな？
夜まで男の家にいるし。
一瞬邪な事を考えたけどすぐに打ち消した。
ダメだ。至って冷静に。紳士だ。
それから色んな話をした。
彼女が渡韓して来た理由。
今のバイト先の事。
意外に知らなかった年齢。
休みの日は何してるのか。
聞いていくと、この前の打ち上げが人生初仕事だったらしい。
タプ「通訳か。素晴らしいですね。」
A「なれれば、ですけどね。」
タプ「なれますよ。少なくとも俺はすぐに雇いたい。」
A「海外での活動もありますもんね。」
タプ「はい。だけど英語もそこそこだし、日本語はどっちかっつったら苦手な方です。」
A「そうなんですね。そういう人を助けられるようになりたいです。」
タプ「じゃあ今度の海外での仕事の時はAさんにお願いしようかな。」
A「嬉しいです。御依頼お待ちしてます。」
この人にっこり笑ってるけど本気にしてないな。
名案じゃん。
通訳として雇えば一緒に居られるし、例えば2人で出かけても怪しまれない。
密かに決意した。
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作者名：めい
| 作成日時：2016年6月24日 3時
