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事務所に向かう車中も、打ち合わせ中も、ずっと頭から離れなかった。
何で俺はあんなことを言ったんだろう。
本来なら人とは適度な距離感を保ちたいのに。
自分の不在時に自宅にいてほしくなんかないのに。
それと比例するように、
迷惑じゃなかったか
無理を言ったんじゃないか
ずーっと考え込んでて、ほとんど内容は頭に入ってこなかった。
とにかく1時間で終わらせるという約束だけを果たしたくて、時計を確認して45分辺りから急にまとめに入る俺。笑
こんな時に限って担当の話が長い…
同じまとめを2周はしてるであろう担当者に割って入って
「明日からまた海外へ行くので今日はこの辺りでいいですか？」
半強制的に終了した。
この時点で10分は過ぎてる。
いつもの俺ならここから準備して仕事に行く位マイペースだけど、今日ばっかりはそうはいかない。
「行きに寄ったスーパー行って。」
マネヒョンを急かすようにそう言ってさっさと事務所を後にした。
スーパーに着くと入り口の前でこれまた重そうな荷物をぶら下げて立ってる君を見つけた。
それだけで早くなる鼓動。
「よかった。待ってる。」
途中何度も帰ってしまうんじゃないかって不安になったから、思わず心の声が漏れた。
車から降りるわけには行かないから適当な場所に停めて電話をかけた。
タプ「重くないですか？」
急にキョロキョロして周りを見渡す彼女を確認できる距離で話し続ける。
タプ「手伝いたいんですが、車から降りるとまずいと思うんです。」
A「どこにいますか？あたしが向かいます。」
タプ「あーそっちじゃないです。もう少し右。」
A「右？あっちかな？」
タプ「いや、もっと左です。」
A「もっと左？？」
タプ「やっぱり右です。」
A「もうっ！どっちですか？」
タプ「すいません。笑」
遊びすぎた。今度こそ車に誘導して近づいてきたところで荷物ごと彼女を引きずり込む。
A「わっ！」
タプ「お待たせ。」
勢いよく車に乗り込んできた彼女をほぼ抱きしめる形で受け止めた。
もう暴走は止まらないのかもしれない。
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作者名：めい
| 作成日時：2016年6月24日 3時
