Once in a lifetime chance2 (ページ13)

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TOP ページ13

彼女が

「早速料理しちゃいますね。」ってキッチンに向かったから、コーヒーはどのタイミングで出せばよかったんだろうと今更考えた。

キッチンに入ってく彼女はお邪魔しますって小さく挨拶してキョロキョロした。

A「TOPさん、何でも使っちゃっていいですか？」

タプ「もちろんです。手伝うことありますか？」

A「とんでもない！座っててください。今日はお礼なんですから。」

持ってきたであろう紺一色のエプロンをして、手を洗い出した。

ずっと突っ立ったまま見てたけど、やっぱり落ち着かなくて俺もキッチンへ。

入り口に立つと、深めの鍋を出そうとしゃがみこんでるAさんを見て、急に恥ずかしくなった。

タプ「新婚てこんな気分なんですかね？」

照れ隠ししたいのと、単純に思ったことを口走ったんだけど、俺を見上げた彼女がポカンとしてるのを見て、“やった”と思った。

今のはダメだろって反省しながら、苦し紛れに「まあ俺結婚願望ないんですけどね」って言い訳した。

A「どーなんでしょうね？あたしも夢ばっかり追いかけててあまりイメージした事ないんです。こんな歳ですけど。笑」

斜め前で引っ張り出した鍋に水を入れる彼女を見て、思わず抱きしめそうになる手を慌てて引っ込めた。

タプ「せっかくだから先に乾杯しちゃいましょう。ビールでいいですか？」

CMに出てからやけに送られてくるビールのプルタブを引いて渡した。

誤魔化すつもりで渡したビールを見て、クスリと笑い、乾杯って缶をぶつけてきた。

神様。
どうか今日1日俺の理性を守ってください。