Once in a lifetime chance

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無事に映画の撮影も終わりそうで、

俺は比較的スケジュールを詰めてたから半日オフとかも貰えるようになってた。


決まってドイツの街を歩いて、

気になる店に立ち寄って、

時間がある時は美術館にも足を運んで、

徐々に休暇らしい休暇を過ごせるようになってた。


いい絵画を見つけると数時間も眺めたいし、写真を撮ったらインスタにあげて世界と繋がりたい。


たまにメンバーの写真を見たり、メンバーがタグ付けされてる写真を検索して遊んだりもした。



少し前に貰ったヨンベからの手紙には、


実は泣いたりした。

メンバーとのLINEのスクリーンショットをインスタにあげるとペンはいつも以上に喜んでくれた。




今日も寝る前にそんな感じで携帯をいじってたんだ。


「@xxxibgd…と」


ジヨンにタグ付けされたのは、ここ数日のファンミーティングの様子だった。


そう言えば今週末で最後だったな。


「ふっ」


思わず綻んでしまう程、弟たちは仲良くやってる。


話すのは苦手だけど、聞き取りなら自信のある日本語でのMCは、古家さんとスンリがいい掛け合いをしてるみたいだ。



数枚の写真や動画を見てて、ふと目にとまった

ワインのアップとコラージュしてある暗めの写真。
その写真をタップしてみる。

「これ関係あるか？」




そうか。写真のワインは88年のものだ。
ジヨンのファンなのかな。


「あれ？この人…」




まただ。

やっぱりどこかで見たことある。

写真をもう一度タップしてみるけど、タグ付けされてるのはジヨンだけ。



何だっけな…
もう少しで思い出せそうなんだけど…

あ！って言葉が喉まで出かかった時、携帯の画面が突然マネヒョンの名前に切り替わって、けたたましく着信音が鳴り響いた。




「おータプ。まだ起きてたか？」

たぷ「ヒョン、どうしたの？こんな時間に。」

「どーしたってお前、明日の飛行機の時間だろ。夕方の便だからって遅刻するなよ。3時にロビーだぞ。」

たぷ「わかってるよ。おやすみ。」


3時かあ。
韓国に着くのはこっちより時間が早いから…

時間の計算なんかしながらぼーっとしてたらいつの間にか寝てしまってた。

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