【まふまふ】かえってきてよ

#story24 ページ25

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『まふくん、ちょっと来て！』








｢え、どうしたの？｣







驚いて、ちょっと転びそうになりながら返事をした。







『見て、これ！

まふくんに似合いそうじゃない？』







彼女が指をさしたのは、カップルでつけるペンダントだ。









＿＿＿＿＿＿＿＿もしかして









二人でつけるの、意識してくれた？









カップルだって考えてくれた？








微かな期待をしてしまう。









『＿＿＿＿＿＿＿だから、



もしよければ、まふくんの誕生日にあげたいなって思って……』









それを聞いて、



さっきまでの浮かれていた気分が一気に吹っ飛んだ。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿ねぇ、A








誕生日、過ぎちゃったんだよ。









前のAなら、




僕の誕生日は何があっても覚えていてくれた。









たかが誕生日ごときで、と思われるかもしれないけれど






それぐらい、生まれてきてくれたことに感謝したくて









……お互いのことが大好きで。









＿＿＿＿＿＿＿＿それなのに








　
今、目の前にいる彼女は


　





僕の誕生日を知らない。









自分の名前すら覚えていなかったのだから、当然と言えば当然だけど、








やっぱり悲しかった。





　






『まふくんの誕生日は、いつ？』








｢ひみつだよw｣









＿＿＿＿＿ごめん、A。







今は、教えたくないや。


　




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