【派生作品】代わりになれば

主の種 ページ9

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「人によって変わる花？」


ユダを実験体とした異能のみを抽出する実験が成功し、異能が異能だったがために“育てた人により開花するものが変化する”という種が複数個出来上がった。


「うん。前にユダの異能のみを抽出できないかって話したじゃん。それができたんだけど...異能が異能で種くらいにしか移植できなくてさ。ユイトに1個あげるから育ててみてよ。毎日水をコップ1杯あげて、1週間で咲くから」
「なにそれ面白そうだね！」


ユイトはわくわくした様子で「何が咲くかなぁ？」と、早速植木鉢を用意し小石を敷き詰め土を入れあげた種を植えジョウロで水をあげた。

カイトはカイトで、既に自室の窓際で育てている。



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「人によって咲く花が変わるんかぁ...面白そうやね」
「でしょ？ジンも育ててみてよ！」


その後、イドラやジェイ、ルカに配って回ったカイトは、ジンの自室であらかじめ用意した植木鉢と種を手渡した。


「1週間で咲くから、咲いたら教えて。ボクも咲いたら教えるから」
「わかったわ。大事に育てる」


「ありがとな」とカイトの頭を優しく撫でるジンは、カイトの耳たぶにつけられた紺色の丸いイヤリングを見ては満足気に笑っていた。



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