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スナイパー ページ1
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「あはっ♪オレから逃げられると思ったぁ？」
スコープから見えるターゲット。
そのターゲットは、迷路のような路地裏を一心不乱に駆けていてその様子はさながら、森の中で狩猟から逃げ惑う鹿のように滑稽なものだった。
「必死に逃げちゃって、かんわい〜♪」
《遊んでないで早急に殺せ》
首領の取引に応じなかった敵対グループのボスを敢えて急所に当てずに泳がせ遊んでいると、インカムから幹部のイドラの声が聞こえてくる。
「はぁーい」
その声は苛つきを孕んでいて、これは怒らせたら怖いなぁーなんて思い引き金を引く。
オレの異能は、得物がライフルの場合距離が遠ければ遠いほど命中率が高くなる。
ターゲットの頭が吹っ飛び、オレの任務はこれで終わりだった。
「終わったよぉ」
《了解した。次の任務は生け捕りだ。呉々も殺すなよ》
ライフルを抱え、インカムから聞こえるイドラの指示にえー？生け捕りぃ？と気分がのらない。
「生け捕りならオレパスー。得意な奴にやらせればいいじゃーん」
《今お前くらいしか動ける奴がいないんだ。仕方ないだろ》
「えー...ねぇねぇ、無能な奴消しちゃっても首領許してくれっかなぁ？」
使えない奴なんて、首領もいらないと思うんだよねぇー。
そう言えば、インカムから溜め息が聞こえてきた。
《首領からは俺が伝えておく。許可が下りれば抗争の時にしとけ》
「やったぁ！首領にバレないように殺んなきゃだねぇ」
それに、うまくいけばユダも殺せる。
喜んでくれっかなぁ？首領
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