三十一 ページ31
歴史遡行軍の奴等が大量に攻めてきた。
僕が極の修行に行っている間に。
主君は幼い頃からよく狙われていた。
しかし、ここ数年霊力が増し、質もさらに高くなったことや、策士として力をつけられたことが原因なのだろうか。
いくらレベルが高くても、数に押されてしまうとかなりキツい。
皆様は包帯を巻いたり、松葉杖をついたり、酷いものは神力が上手く供給できず刀の姿に戻っていた。
青々とした美しい本丸は、血痕が飛び散り、襖や畳、柱などあちこちに刀傷をつけ、半壊していた。
僕は急いで主君のもとへ駆け出した。
『主君！大丈夫です、か………主君？』
一番重症だったのは主君だった。
刀につけられた傷だけではない。
髪の色は抜け落ち、肌は蒼白く、目は虚ろとなり、体は弱々しく、骨が浮き上がるほど衰退していた。
｢ま………ぇだ……？｣
『主君！！そう、です……ただいま、戻りましたっ』
主君は荒く息を吐きながら、骨ばった笑みを浮かべ
｢おかえりなさい｣
そう言った。
『っ新たな姿、お気に召していただけますでしょうか？』
｢ぅん………かっこぃぃ…よ…｣
撫でられたその手は、黒ずんだ跡が蝕んでいた。
恐らく呪詛。
僕たちでは解くことの出来ないような呪い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫尾ちゃん(プロフ) - 私、前のアカウント？でもこの作品を読ませていただき、大号泣したのに、今回また読ませていただいて、また大号泣してしまいました…笑 ほんとに、とっっっても素敵な作品です！ありがとうございます！！…再会のとことか前田の怒りシーンとかもう…っ！！ (2019年4月6日 14時) (
レス) id: 757e983766 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえずカエルで@暫くこれません(プロフ) - 月猫さん» ありがとうございます！さいごには皆ハッピーエンドむかることができましたね(*´ω｀*) (2017年2月15日 16時) (レス) id: 967cdb4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
月猫 - とても感動しました！！！目から涙が止まりません。。。加州にも前田にも会えてよかったです(´∀｀*) (2017年2月15日 16時) (レス) id: 83d99a2662 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえずカエルで@暫くこれません(プロフ) - エテさん» こちらこそありがとうございます。涙を流されるほどこの作品をしっかり読んでいただけたことを聞け、作者として嬉しいです。 (2017年2月13日 10時) (レス) id: 967cdb4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
エテ - とってもいい話でした！ もう、最後の方は泣きながら読んでました。すごい感動させていただきました。ありがとうございます。 (2017年2月13日 0時) (レス) id: c4a0caabe1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とりあえずカエルで x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/blackfrog/
作成日時：2016年11月3日 20時
