二十四 ページ24
「ガキの頃からよくAちゃんの話を聞かされてたんだよ。
異常な霊力の高さ。
まさに審神者になるために生まれたような子だって。
そんなに言われると気になったんだよね〜。
どんな子なのかって。
わかるだろ、他ではない異例、特殊、特別。
さぞかし上玉なのかなってね。
だから彼女に近寄ったんだよ。
見た目は其処らと変わらない、なら中身はどうだ？
男を惑わすのか、虜にするのか、朽ちらせるのか。
だけど、上玉どころか不良品だね。
何時までたっても頬を赤らめるだけで、典型的なミーハー。
未だにキス一つ出来ないんだ。
正直、ガッカリだよ。
君もあんな醜女が主君だなんて可哀想だね。
あ、あんな主君だから君もこんなに弱いのか。
無駄に忠誠心だけが高い勘違い女の家来さん。
他の刀も同じなんだろ？
すぐにでもブラック本丸になって堕ちるのが末だ」
主君、ごめんなさい。
本当ならこんなことしたくありませんでした。
今でも、許せない。
赦せなかった。
『主君だけじゃない…一兄や、加州さんや、長谷部さんや鶴丸さん、僕の大切な家族を…
主君のために！』
「キャァァァアアアアアア！！！！！！！
っA！？」
「【止めなさい！前田藤四郎！】」
貴女の目の前でこの男を殺そうとした。
『！？！？主、君……何故、ここに…』
「なっアイツが！？
んん、Aちゃん！！今すぐ逃げて！！」
『！貴様、まだ主君を騙す気ですか！！』
「Aちゃん！この子は今正気じゃない！！
君が危ない！！逃げろ！！！」
「【前田藤四郎、刀を納め、その男から離れなさい】」
言霊となった主君の霊力に縛られ、言われるがままになる。
ああ、このままだと嘘を信じこまされてしまう。
「佐々木先輩、この度はうちの前田がご迷惑をおかけしました」
深々と頭を下げられた主君。
貴女が下げる必要などないのです。
おあげになってください。
「許せ、とはいいません」
「こちらも許しませんので」
このような形で主君の成長をみたくはありませんでした。
いえ、確かに成長したお姿を見るのは嬉しいですが…
自分が情けなくて仕方ありませんよ。
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猫尾ちゃん(プロフ) - 私、前のアカウント？でもこの作品を読ませていただき、大号泣したのに、今回また読ませていただいて、また大号泣してしまいました…笑 ほんとに、とっっっても素敵な作品です！ありがとうございます！！…再会のとことか前田の怒りシーンとかもう…っ！！ (2019年4月6日 14時) (
レス) id: 757e983766 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえずカエルで@暫くこれません(プロフ) - 月猫さん» ありがとうございます！さいごには皆ハッピーエンドむかることができましたね(*´ω｀*) (2017年2月15日 16時) (レス) id: 967cdb4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
月猫 - とても感動しました！！！目から涙が止まりません。。。加州にも前田にも会えてよかったです(´∀｀*) (2017年2月15日 16時) (レス) id: 83d99a2662 (このIDを非表示/違反報告)
とりあえずカエルで@暫くこれません(プロフ) - エテさん» こちらこそありがとうございます。涙を流されるほどこの作品をしっかり読んでいただけたことを聞け、作者として嬉しいです。 (2017年2月13日 10時) (レス) id: 967cdb4cb9 (このIDを非表示/違反報告)
エテ - とってもいい話でした！ もう、最後の方は泣きながら読んでました。すごい感動させていただきました。ありがとうございます。 (2017年2月13日 0時) (レス) id: c4a0caabe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりあえずカエルで x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/blackfrog/
作成日時：2016年11月3日 20時
