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5話 ページ7

Aside

僕がそんな風に周りを見渡していると


?「あ、そうか。バングル!」


?「ダメだ。回線に繋がらない。というか、このバ
ングル………」


?「あれ?なんか………変わってる?」


と言う会話が聞こえてきた。


どうやら、その人達は「バングル」という物をすり替えられてしまったようだ。


(あ!そう言えば、僕のスマホは!?)


そう思い、自分のスマホがあるか確認すると不思議なことに気がついた。


自分が制服ではなく、私服になっていたからだ。


そして、時計のようなものが左手首に巻き付いていた。


おそらくこれが、彼らのいっているバングルなのだろう。ここにいる人達全員の腕に付いている。


(さっきまで、制服だったのになんで?…………スマホも無いしどうしよう。)


?「おい!俺のバングルを返してくれ。聞こえてる
 んだろ!?」


空に向かって彼は尋ねるがやはり返事はなく、大きなため息を吐く。


それを見た人達も諦め顔で、困ったようにバングルを弄ったり、辺りを見回したり、様々だった。


?「通信出来ないというのは最悪だな。このバング
 ルには時間表示もないしGPSもない。」


?「ここがどこかもわからないんじゃ通信設備が必
 要だな。この建物は?」


?「宿舎って言ってたね。」


先程から僕と同じく無言だった人が、地面をつま先で弄るのをやめて宿舎を見上げる。


?「確かに、コールシステムくらいはあるかもしれ
 ない。」


そう言い残し、その人は大股で入り口に向かう。


そしてドアノブに手を掛け、ふと止まる。


?「ヒヨリ、来い。」


ヒ「あ、うん」


その人はヒヨリさんが駆け寄る間、きつい表情で僕達を睨んだ。


?「こんな状況だ、俺から離れるなよ。」


ヒ「他の人に聞こえるよ。ちょっと大げさじゃな
 い?」


?「何度も同じことを言わせるなよ。」


ヒ「……………《お前は甘すぎる》?」


?「そう、それだ。」


という話をして、ヒヨリさん達は建物のなかに入っていった。


(とりあえず、周辺に何が有るか見てこよう。)

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狐咬(プロフ) - 面白かったです。更新、時間のある時無理の無いよう頑張ってください (2020年2月2日 20時) (レス) id: 36c7a13f9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マナカ | 作成日時:2018年12月26日 14時

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