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東雲 彰人 Side
二年の教室に行って、先生にプリントを渡し終えて、早く帰ろうとした。
でもそれは叶わなかった。
帰ろうとした時にAが引き止められた、アイツに｡
しかも手首を掴んで引っ張りやがった。
アイツがAに触れてるところを見て、沸々と嫉妬と殺意が湧き上がった。
ふざけんなアイツ、Aに触るんじゃねえよ。
……なんて言えないから、黙って取り敢えず適当に話しといた。
本当はアイツと一緒に帰りたくねえけど、まぁ門までだし良いか。
けど、ラッキーだった。
テーマパークの入場無料券を手に入れた。
つまりはAとデートが出来るってことだ。
オレはショーを見る気はねえけど、Aは優しいからな…見ないと失礼とか思ってるだろうし、多分見に行くって言うだろうからそこはAに合わせてく。
後は…二人で話し合ってアトラクション乗ったり、レストランに入って食べたりして…。
色々考えてたら、嬉し過ぎてつい口元が緩む。
そうと決まれば、早くAを落とすために色々考えとかねえと。
じゃねえと、"アイツら"に奪われちまう。
そんなの許さねえ。
Aはオレの。Aはオレのモノだから他のヤツのモノになるなんて絶対許さねえ。
……他のヤツのモノにならねえように。
しっかり"監視"、しとかなきゃな＿＿＿。
「──彰人くん、どうしたの？急に立ち止まって…」
「ん、いや何でもない。考え事してた。」
「そっか」
「……。」
Aに声を掛けられて、平然を装って顔を左右に振れば止めていた脚を動かして歩き出す。
Aの隣に居るアイツは、俺をじっと見てきてる。
……気付いてるんだろうな、オレのこと
まぁ、別にバレても何でもいい。
何があっても、Aはオレのモノにするから。
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作者名：シャノ | 作成日時：2020年12月11日 11時
