□翔 ページ25
学校着いて、ちょうどHRが終わったころ。
―― ガラガラっ
…あいつが、入ってきた。
和也「あ、潤くんっ」
雅紀「おはよ〜」
潤「はよ」
いつも通りだ。
智「寝坊?」
潤「ん、まぁ」
雅紀「翔ちゃ〜ん、またボ−っとして」
翔「え?あぁ、ごめん」
ごまかすために、少し笑うと。
冷たい視線が刺さってるような気がして、背中がゾクッとした。
その、視線の先を辿ると。
翔「……っ!!」
"あいつ"
だった。
見たこともないような、冷たい目。
何も映していない、瞳。
――――― 『言うんだったら言えば』
そえ言っているように見える。
和也「でも、寝坊なんてめずらしいね」
潤「俺もビビった(笑)」
でも、みんなに話しかけられるといつも通りに戻る。
……もし、俺が話したら。
こいつは、どうなる?
どうなってしまう?
でも、さっきの目……
それに、昨日のこと……
裏切った証拠は、すでにある。
けど、何かひっかかる…
翔「……潤くん、」
こういうときは、目を見る。
18年間も居れば、目でわかる。
……さっきみたいに。
潤「…ん?」
翔「…」
潤「…」
どちらも、視線を逸らさない。
不思議に思ってる、3人。
けど、彼女は。
下を、向いている。
――― すると。
潤「……ヘタレ」
いつもの意味とは違う。
からかっているのとは違う。
――――― 『何迷ってんだ』
そんな、意味。
雅紀「うわっ、翔ちゃんキッツいね〜(笑)」
和也「唐突だったからな(笑)」
……キツくねぇよ。
最後の、言葉だから。
やっぱり……
裏切り者は、裏切り者だ。
翔「……ありがとうございま〜す、」
3人「 は? 」
潤「……いえいえ、」
智「……意味わかんない、どういうこと?」
重くなる、空気。
翔「……やっぱさ、」
和也「……なに、」
翔「……俺らの、負けだよ」
雅紀「……は?」
潤「……俺の、勝ちだね」
翔「……負けました、……裏切り者サン」
3人「 え………?? 」
潤「……勝てるよ、そりゃ」
その言葉に、腹が立って。
――――― いや。
すべてに、腹が立って。
"グイッ……!!"
勢いよく、そいつの胸ぐらを掴んだ。
翔「……裏切り者って、頭イ−もんな」
そして、そいつは。
「まぁね」
そう言い残して、去って行った。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー嵐
和くん
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 58人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つ む ぐ ＿＿ 。((元じーゅん
| 作成日時：2013年7月24日 23時
