枕と夢見心地【第五人格】 (ページ2)

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分厚い本ページ2

私は、小さい頃からよく寝る子だったらしい。

これは私自身が覚えているわけじゃない、ただの思い出話。

もしかしたらこの思い出はお母さんが作り上げたただの与太話かもしれないし、

もしかしたら本当にあった私の幼い頃の思い出なのかもしれない。

でも、誰がどう言おうとも、これだけは覚えているの。

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分厚い本の割には、書かれている頁は１頁しか書かれていなかった。

それも、たったの数行。これは本ではなく、誰かのメモ帳のようなものなのか？

この文章を書いた人物は、よく眠る人物。口調や一人称からすると女性の可能性が高い。

この本を手に取る前に、今日の夜から来るという新サバイバーの「睡魔」という人物を視ていた。

私の肩に少し重みを感じる、梟であり私の相棒である彼によって「睡魔」という人物が深くかかわっているというこの分厚い本に出会った。

彼に新サバイバーの彼女を見てもらっていたが、片手に枕を抱えてこの荘園に歩いてきている。

私も来るときは歩くことが多かったが、彼女の見た目からするに、もう何時間もあの森を彷徨っているのだろう。

無事に来れるように、私は彼に彼女を任せた。