○ 8話 もしもし? ページ8
.
.
.
「それじゃあ、お父さんお母さんおやすみなさい」
久しぶりに帰ってきたお父さんに、気を遣ってご飯を食べて少し話した後とっとと部屋に戻る。
階段を登っていると後ろから2人の楽しそうな声が聞こえた。
階段を登り切ってすぐの自分の部屋に入ると、さっそく布団に倒れこむ。
なんか、疲れた…
目を閉じたら今すぐにでも寝れそう。
本鈴は8時30分で家から学校までは20分…で明日は7時から朝練だから…お風呂明日入ると考えて…6時には起きよう…
と考えて眠りにつこうとした時、急に携帯が鳴り出した。
携帯の画面に〈 及川先輩 〉と表示されていた。
『…はい、白石です」
『あ、Aちゃん!急にごめんね」
『本当に急にどうしたんですか?』
『言いにくいんだけど…今から会えない?』
そう言われて時計を見ると23時だった。
『家の前まで行くから、お願い』
『わかりました、待ってますね』
電話を切って、急いで制服を脱いで白い無地の半袖Tシャツに膝丈の黒のスカートを履いて、部屋を出た。
一階に駆け下りて、洗面所に行く。
そしてヘアアイロンを手にとって跳ねてる毛を急いで直す。
「あら、Aちゃんどこいくの?」
「えっと…ちょっとコンビニ!」
わたしの家からいちばん近いコンビニは家から歩いて徒歩2分のすぐ近くにあるコンビニ。
お母さんは気をつけてね、と言って私にポケットから出した500円を渡してきた。
「なにこれ?」
「手ぶらでコンビニになにしにいくの?それに…服も着替えて、髪も整えちゃって」
ふっ、とお母さんが意味ありげな顔で笑う。
「まあこれでアイスでも買って食べてね」
そう言って、お母さんはおとうさーん!と言いながらリビングに戻っていった。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆき | 作成日時:2017年4月28日 7時