きみと口ずさむ歌 (ページ9)

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♪.・＊Shosei ページ9

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同じダンススクールに通う俺とA

スクール内での恋愛は禁止だから

俺たちの関係を知る人はここには誰もいない

夢を追うもの同士が集まる場所

恋人同士であることは、2人だけの秘密

『じゃあ、あと1人〜A』

ピックアップでAが呼ばれ、

0番に立つ彼女

SNSの撮影用にスタジオはライトアップされ

センターの彼女にますます目を奪われた

踊るたびに

長い髪がなびいて、

Tシャツの裾から白い肌が見える

音楽と踊りと一体になった彼女は

あまりにも綺麗すぎた

『あと2グループくらい撮ります！

祥生！あとー…』

　

「ねえ！祥生、呼ばれてるよ」

祥「ぁえ、あ、はい」

Aに名前を呼ばれ、やっとこちらの世界に戻ってきた

ぼーっとしていた顔を周りのみんなに見られていたのか

くすくすと笑われている

踊っている時

俺は割と他のことを考えていたりする

だけど今日は

目に焼きついた彼女のダンスのおかげか

今できる自分の最大限を出し切って踊れた

『祥生いいね今日』

「あざます…」

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「いやー今日の振り、好きな振りだった！」

別々にスタジオを出て

少し離れたところで合流した帰り道

祥「Aめっちゃ目立ってたで、

ほんまに綺麗やった」

「え、なんか照れるなあ

祥生も褒められてたじゃん！」

祥「Aのダンス見て、感化された(笑)

今日ほんま、ぼーっと見惚れてたわAに」

Aの手をそっと繋ぐと

彼女の楽しい気持ちとダンスへの情熱が

伝わってくるような気がして

俺も頑張らなきゃなって、そう思わせてくれる

恋人だけど、ライバル

周りには秘密だけど

お互いに刺激をもらえるいい関係だと思ってる

祥「好きやなって」

「え、私のこと？」

祥「いや、Aのダンス」

「ねえ〜！私のことは？！」

祥「ふへへ(笑)」

「笑って誤魔化さないでよお〜」

いつも明るい太陽みたいなAが

俺は大好きやで

…恥ずいから言わんけど。

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