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「帰り遅かったから？」
一「別に遅くなるのはいいよ、
でも早めに連絡くれればもっと近くに迎えだって行けたのに。
終電なくなったら歩いて帰ろうとか思ってたんでしょどうせ」
「…でも、」
一「一人で歩いてる時に
もしなんかあったらどうするの？」
「…」
一「遅くなってもいいから、ちゃんと早めに連絡して。
心配だから」
「ごめん、」
一「…もう、風呂はいっといで」
ぶっきらぼうに私の頭にポンと手を置く一成
彼の手は、とても冷たかった
…どれだけ待ってくれていたのだろう、
「一成は？」
一「とっくに入ったよ」
「でも、冷えてる…」
一「俺はいいから、もう眠い」
私に背を向けてリビングに向かった彼
彼に言われた通り、そのまま急いでシャワーを浴びた
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髪を乾かしてリビングに戻ると、
ラグに座って、ココアを飲む一成の姿があった
彼のマグカップの隣には、色違いのものがもう一つ。
一「飲む？いらないならいいけど」
「ありがとう、飲む」
甘くてあったかいココアが体に沁みる
なんだか眠くなってきた
もうねよ、と言われ
二人で寝る準備をしてベッドに入る
「一成、ありがとう。…ごめんね」
一「…心配、かけないで」
言葉と、その声色とは裏腹に
一瞬こちらに優しい瞳を向けたあと
彼は布団の中で私の左手に指を絡め、
そのまま眠りについた
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作者名：Lynn | 作成日時：2021年11月18日 2時
