日常を、あなたと (ページ45)

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✳︎✳︎✳︎ Ruki ページ45

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ずっと憧れてた美容室に採用されてから、早数年

アシスタントから、スタイリストになった俺

最近は俺のお客さんも増えてきて嬉しい

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「こんにちはー…」

ある日、

初来店のお客様から予約が入った

指名は無し。

瑠「こんにちは。初めてのご来店なんですね」

「最近この辺に引っ越してきて…

美容室探してたらオススメに出てきたので、」

瑠「嬉しいです、ありがとうございます

今日は、どうされますか？」

「カットとカラーをお願いします」

瑠「かしこまりました、こちらへどうぞ」

彼女を席に通し、カウンセリングをした後

カラー剤を塗りながら、話を膨らませる

瑠「へえ〜、仕事の転勤でいらっしゃったんですね」

「はい、3年目に異動があるんですうちの会社」

瑠「3年目？てことは、歳的に同じくらいですかね僕と」

「今年、25です」

瑠「やっぱり！僕もなんですよー」

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シャンプーをして、カットに移る

瑠「段をつけて動きが出るようにカットしてます。

後ろはこんな感じです」

「すごい…初めて思い通りに切っていただけたかも、」

瑠「うわ、嬉しいです(笑)

あの、もし、お客様がよろしければなんですけど

SNS用に少し写真を撮らせていただけませんか？」

「私でよければ…！」

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店が入っているビルの屋上は、

SNS用にアップする写真を撮影するときによく使う

2人で屋上に上がり、

何枚か写真を撮っていく

瑠「少し斜め向いてー、そのまま耳にかける感じで」

「こうですか？」

瑠「いいですね、

次反対側から撮ります」

正直撮影は気まぐれで、

撮りたいな、と思った雰囲気のお客様を選んでいる

今回の彼女は

撮影となると一気に雰囲気が変わった

話すと可愛らしい感じだけど

カメラ越しにこちらを見る表情はひどく大人びて見えた

色んな表情を見せてくれる彼女に、

単純に興味が湧いた

瑠「前に、こういう撮影とかやったことあります？」

「あ、前に通ってた美容室でサロンモデルを少しだけ…」

楽しいです、と笑顔を見せる彼女

瑠「うちでも…やってみません？サロンモデル」

素敵な彼女を、撮りたいと思ったから、

美容師として。

…ただ、それだけ。

気づくと

そう、自分に言い聞かせていた

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