日常を、あなたと (ページ12)

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✳︎ Ren ページ12

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17:30。

5限目が終わり、学生達はぞろぞろと講義室を後にする

…フルコマだったから疲れた

でも今日は

ゼミの先生に用事があってまだ帰れない。

4列後ろに座ってた蓮

一緒にいた友達に手を振って別れているようだ

「蓮お疲れ！

今日ゼミの先生に用事があるから、先に帰ってて。」

蓮「そんなに長くかかりそうなん？」

「んーわかんない、

でも多分19時近くなると思うから」

蓮「んー、そっか

わかったあ」

講義が終わるといつも待ち合わせをして帰る私たち

一緒に帰れないのは寂しいけど、

今日はしょうがない

蓮と別れて、ゼミ室に向かう

今度ある学生向けのマーケティングコンペに応募しようと、

何個か案を練っているものの行き詰まってしまった

渡り廊下をとぼとぼと歩き、

ゼミの先生に添削をお願いしに向かう

…明日全休だから、今日は頑張ろ…

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ゼミの先生はいつも

答えではなくヒントをくれる

…おかげでまた意欲が湧いてきた

思考が柔らかいうちに

明日、どっかのカフェで作業しようかな

そんなことを考えながら正門へ向かう

講義棟の出入り口を抜けると

「…あれ？蓮？」

出入り口前の柱に寄りかかってスマホをいじる蓮の姿があった

蓮「お疲れ〜い」

よっ、と手を挙げ、ニィといつもの笑顔を見せる彼

「どうしたの？待っててくれたの、？」

蓮「だってあぶないけん、暗いし」

「ずっとここにいたの？」

蓮「Aが19時って言っとったけん、

それまで俺も図書館でレポート書いとったんよ」

「そっか…蓮もお疲れ様ね」

蓮「ん、じゃあ帰ろっかあ」

はい、と差し出される蓮の左手

右手を出すとすぐに繋がれ、歩き出す

蓮「お腹すいたね〜」

「うん、もうお腹と背中くっつきそう」

蓮「あははっ、それは大変やね(笑)」

右手をグーにして口元にあて、

限りなく目を細めてあははと声を出して笑う彼

蓮「昨日買い物いっぱいしたんよ、

すぐ夜ご飯作れるっちゃけど、俺んち来ん？」

「え、蓮が作ってくれるの？やったあ(笑)」

蓮が夜ご飯をご馳走してくれるみたい

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