日常を、あなたと (ページ24)

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校門を出ると、歩くスピードを緩める彼

足は自然と彼の家の方向へ向かっている

蓮「今日楽しそうやったね、Aたち

ちゃんと講義聞いとった？(笑)」

「最初は聞いてたんだけどさ、、

あいつらが隣来るともう終わりよ…(笑)」

蓮「んも〜〜、

なんの話しよったと〜？」

明るく楽しそうな声色だけど、

蓮の顔を見ると目が笑ってなくて、ちょっとだけ怖い

「なんかこれ急に見せられて、」

そう言って、さっきの彼とのトーク画面を見せる

蓮にも見せてみるけど、微動だにしなかった

「私の反応見て笑われてたんだけど、

あの人たちゼミの先生にも同じことしたらしい、(笑)」

ほんとあほだよね、そう言いかけたところで

蓮「…さっきの子と、よく連絡しとるん？」

「え、？ん〜まあゼミ一緒だからね…同じチームになってワークすることもあるし」

さっきとは打って変わり、

今度は子犬のような目でこちらを見てくる彼

蓮「…ちょっとだけ、」

「ん？」

蓮「ちょっとだけ、嫌やった、さっき

あと、今」

繋いだ手に力を込められる

蓮「…男なのにやきもちなんて、カッコ悪いけん、

我慢しとったけど…」

さっきのトークには、もう返信せんで、

小さく呟く蓮

「うん…わかった、ごめんね蓮」

蓮「…〜〜〜っ、うわあ〜カッコ悪い、、恥ずかしい…」

耳を赤くして、こめかみの辺りを両手でわしゃわしゃと掻いている

嫌な気持ちにさせて申し訳ないな、と思いつつ…

普段マイナスの感情をあまり表に出さない彼の、

本音が見えた気がして

少しだけ嬉しくなった

「蓮、今日部屋行ってもいい？」

一緒にゲームしよ？

と彼を誘うと

蓮「…言ったな？絶対負けんよ？(笑)」

すぐに笑顔に戻り、

負けた方は〜、と罰ゲームを考え出す蓮

…部屋に着いたら、

私も彼に、もう少しだけ素直に甘えてみようかな

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