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( Aが寺坂と話してる )
珍しい光景を横目に、絡んでくる子供達を遇らう。
それでも全く諦めない辺り、子供相手はあまり得意じゃない。
わかばパークでAが子供と上手く接していたのを見て密かに感心したほどには。
( …それにしても )
あの2人はなにを話しているのだろう。
基本俺と行動しているせいか、中村や渚くん以外の奴と話しているところを見かけることは少ない。
Aが少し言葉に詰まって、何か呟く。
それを聞いて寺坂は頭をポリポリと掻いてこれまた何か言ってAから離れた。
その場で俯いたまま何かを考え込むAは俺が見ていることに気付いてる様子はなくて。
中村に預けた辺りから、彼女は何かに悩んでいる。
聞いてもはぐらかされてしまって内容が何なのか分からない。
もどかしさに歯噛みして、そう思っている自分に苦笑する。
俺は彼女の全てを知っていなければ気が済まないのか。
「 ねーねー、きし！ 」
「 んー 」
「 恋愛感情ってどういう感じなの？ 」
「 …恋愛感情、ねぇ 」
最近の子供はませたものだ、まぁ俺が言える立場じゃないけれど。
Aがようやく顔を上げてこちらを見る。
手招きをすると少し困ったように眉を寄せて、そして渚くんたちの方へと走って行ってしまった。
( あーあ、逃げられた )
彼女に対して、前とは少し意識が変わっているのは自覚している。
きっかけもわかっている。
夏休みに離島で過ごした夜、彼女の口から小さく呟かれた言葉。
それが俺の耳から未だに離れない。
「 ねーえ、聞いてるー？ 」
「 無視しないでよ〜 」
「 してないしてない。で、なんだっけ？ 」
「 聞いてないじゃん！ 」
俺は案外単純なようだ。
言葉の真意はわからないのに、自分にとって都合の良いように解釈をして。
何ら変わらないように接しながらも彼女の一挙一動が目に焼き付いて。
前以上に彼女を側に置いておきたくて。
蓋をしていた感情が溢れ出して流れていく。
気付いてしまうと、もう無視はできなくなっていた。
「 だからー、恋愛感情ってどんな感じなの！ 」
「 んー…例えばその人のことがずっと頭から離れなくなって、側にいれたら幸せとか。他の人に渡したくなくて、何でも知りたくなって、その人の言葉とか表情とか全てに踊らされたり 」
「 …なんか難しい 」
「 子供はまだわかんなくていいよ 」
その時が来たら思う存分悩めばいい。
例えば、今の俺みたいに。
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奏(プロフ) - 雪花さん» そうなんです！お互いが意識せずに言っててくれたらなぁなんて考えながら書いてました笑 これからも頑張ります！ (2019年6月5日 23時) (
レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
雪花(プロフ) - 月が綺麗だね、というのは夏目漱石でしょうか？漸く夢主ちゃんが自分の感情に気付いてくれてとても嬉しいです(*^^*)いつも楽しく読ませていただいてます！更新頑張ってください！ (2019年6月5日 15時) (レス) id: 61884d00c4 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - えみさん» 初めまして！とても嬉しいお言葉ありがとうございます！なるべく沢山更新できるよう頑張ります！ (2019年6月4日 16時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - はじめまして！とても面白くて好きです！！続きが楽しみです＾＾無理のない範囲で更新がんばってください！ (2019年6月3日 19時) (レス) id: 5b761d589a (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 宵の桜吹雪さん» ありがとうございます！ゆっくりになってしまい申し訳ないです、頑張ります！ (2019年5月5日 10時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年3月24日 22時
