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「 ーーー勝ちたい…勝てる強さが、欲しい 」
昨日と同じように、辺りが闇に包まれた夜。
フラフラになりながら、言葉を漏らすイトナくんの姿を見つけた。
「 やっと人間らしい顔が見れましたよイトナくん 」
「 …兄さん 」
「 殺せんせー、と呼んでください。私は君の担任ですから 」
「 拗ねて暴れてんじゃねーぞイトナァ。テメーにゃ色んなことされたがよ、水に流してやるから大人しくついてこいや 」
寺坂くんが相変わらず横暴な口ぶりでそう言う。
けれどイトナくんには全く響かないまま。
「 うるさい…勝負だ…今度は…勝つ 」
「 もちろん勝負してもいいですが、お互い国家機密の身。どこかの空き地でやりませんか？
イトナくんは予想通りボロボロになっていて。
殺せんせーはそんな彼に手を差し伸べる。
「 そのタコしつこいよ〜。ひとたび担任になったら地獄の果てまで教えにくるから 」
「 当然ですよ。目の前に生徒がいるのだから…教えたくなるのが先生の本能です 」
その言葉にイトナくんの目の色が、少し変わった。
その時、突然視界が真っ白になり辺りが煙たくなる。
「 ゲホッ、な…何⁉ 」
よく目を凝らすとトラックがとまっていて、その荷台に見覚えある格好をした人が何人もいる。
そして、トラックの助手席にはやはりというか。
「 これが今回第二の矢。イトナを泳がせたのも予定の内さ 」
シロが手に持っていたボタンのスイッチを押す。
すると荷台から網が飛び出して、イトナくんを捕らえた。
「 さぁイトナ、君の最後のご奉公だ。追ってくるんだろ？担任の先生♡ 」
そう言うなり、イトナくんを引きずりながらシロが乗ったトラックは行ってしまった。
まだ一面に残る煙たさに咳き込んでいると背中を摩られる。
振り返るとカルマくんがいた。
「 大丈夫？ 」
「 一応、ね 」
咳をしたせいで喉は痛いけれど。
彼の手が伸びてきて優しく私の頭の上の埃を払う。
けれどその目はシロに対しての怒りも滲ませていて。
「 大丈夫ですか皆さん⁉ 」
「 …多分、全員なんとか 」
「 では先生はイトナくんを助けてきます‼ 」
そういうと殺せんせーは一瞬のうちに飛んで行った。
残された私たちの瞳にも、カルマくんと同じ、怒りの色。
「 …あンの白野郎〜…とことん駒にしてくれやがって 」
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奏(プロフ) - 雛さん» わー、そんなことないですよ！頑張って更新していきますね！ (2019年3月7日 18時) (
レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 文才がすごくあって羨ましいです！！応援してます (2019年3月6日 18時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - カンカンさん» ありがとうございます！そのお言葉を糧に頑張っていきたいと思います！ (2019年2月3日 0時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
カンカン(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品、大好きなので更新を楽しみにしています！これからも頑張って下さい！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 8d4f1ba171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2019年2月2日 22時
