駒の時間 ページ11
.
次の日。
学校に行くと、頭にたんこぶをつけて涙を流している鶴田さんの姿があった。
「 どうしたの鶴田さん 」
「 軽率にシロに協力したのを烏間先生に怒られたんだって 」
「 烏間さんの殺人げんこつ。直径4センチに渡って頭髪が消し飛び頭皮が内出血で2センチも持ち上がる恐ろしい技です 」
「 あれデフォルメ的なたんこぶじゃないの⁉ 」
身震いしながら園川さんがした説明に苦笑する。
やっぱり烏間先生は超人だ。
一方私たちの担任はといえば、
「 わ、悪かったってば殺せんせー！ 」
「 俺らもシロに騙されて疑っちゃってさ 」
「 先生のことはご心配なく。どーせ心も体もいやらしい生物ですから 」
これでもかというほど口を尖らせて拗ねていた。
大人気ないほどに。
けれど殺せんせーは違うことも考えてるようで。
「 心配なのは姿を隠したイトナくんです。触手細胞は人間に植えて使うには危険すぎる。シロさんに梯子を外されてしまった今…どう暴走するかわかりません 」
思い出すのは、昨日のイトナくんの苦しそうな姿。あの後殺せんせーや防衛省の人たち、そして私たちも彼の姿を探したけれど見つからなかった。
「 名義上はクラスメイトだけどさ、俺らあいつの事何も知らねーよな 」
殺せんせーと対峙する度に思っていた。
なぜ彼はあそこまで強くあることにこだわるのか。
私たちと同じ年のはずなのに、なぜシロに目をつけられ触手を持つことになったのか。
その時、律がある番組を画面に映した。
それはあるニュース番組で。
『 椚ヶ丘市内で携帯電話ショップが破壊される事件が多発しています‼あまりに店内の損傷が激しいため警察は複数人の犯行もあると… 』
画面上に現れた、その光景に唖然とする。
「 …これ… 」
「 イトナの仕業…だよな？ 」
「 …ええ、使い慣れた先生にはわかりますが、この破壊は触手でなくてはまず出来ない 」
イトナくんの暴走。
これもシロの算段だったのだろうか。
「 担任として責任を持って彼を止めます。彼を探して保護しなければ 」
「 …助ける義理あんのかよ殺せんせー 」
「 あいつの担任なんて形だけじゃん 」
皆がそう言うのも納得できる。
それにあのシロは、殺せんせーの行動も読んでいそうだし。
…けれど、
「 それでも担任です。『どんな時でも自分の生徒から
殺せんせーは、こういうひとだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 598人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏(プロフ) - 雛さん» わー、そんなことないですよ！頑張って更新していきますね！ (2019年3月7日 18時) (
レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 文才がすごくあって羨ましいです！！応援してます (2019年3月6日 18時) (レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - カンカンさん» ありがとうございます！そのお言葉を糧に頑張っていきたいと思います！ (2019年2月3日 0時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
カンカン(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品、大好きなので更新を楽しみにしています！これからも頑張って下さい！ (2019年2月2日 23時) (レス) id: 8d4f1ba171 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏 | 作成日時：2019年2月2日 22時
