【暗殺教室】共依存 season2 (ページ8)

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球技大会の時間ページ8

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ジメジメとした季節が終わり、太陽が私たちを照らす。
肌に纏わり付くような湿気はなく、日光が肌をジリジリと焦がすようになった。

「やっと梅雨明けだ～」

ある日の帰り道。
いつも同様にカルマくん、そして今日は渚くんと杉野くんがいる。

「アウトドアの季節ですな。どっか野外で遊ばねー？」
「じゃ、釣りとかどう？」
「いいね。今だと何が釣れるの？」

カルマくんの言葉に渚くんが純粋な反応を示す。
けれどカルマくんが考えていることはわかっていたため苦笑を漏らした。

「夏場はヤンキーが旬なんだ。渚くんをエサにカツアゲを釣って逆にお金を巻き上げよう」
「 ……ヤンキーに旬とかあるんだ」
「それこそアウトドアの季節だからねぇ、お金が欲しいのがわんさかいるから」

私自身カルマくんのヤンキー釣りに付き合ったことがあるから心得ている。
取り留めのない話をしながら歩いていれば、青空にぴったりな爽快な音がする。
歩いている側には野球グラウンド。
野球部が練習を行なっていた。

「ーーーん？なんだ杉野じゃないか、ひさびさだな」

その内の1人。
一際目立つ体格の彼は私でも知っている。
野球部キャプテンの進藤くんだ。

「 …おう」
「おお杉野～」
「なんだよ、たまには顔出せよー」
「はは、ちょっとバツ悪りーよ」

杉野くんは人と打ち解けるのが得意だ。
ここ数ヶ月見てきてそれがわかる。
どうやら野球部でもその力を遺憾なく発揮してたようで。
かつての仲間たちとの交流に、私たちは笑みを浮かべた。
はずだったけど、

「 …しかし良いよな杉野は。E組だから毎日遊んでられるだろ？俺ら勉強も部活もやんなきゃだからヘトヘトでさ」

一瞬にして杉野くんの顔に翳りが出来た。
またか、そう思い眉をしかめる。

「ーーーよせ傷付くだろ。進学校での部活との両立。選ばれた人間じゃないならしなくて良いことなんだ」

自信が一際満ち溢れたその言葉が益々不快感を増させる。
と、私が踏み出す前にカルマくんが踏み出して。

「へーえすごいね。まるで自分らが選ばれた人間みたいじゃん」
「うんッ、そうだよ」

カルマくんの言葉に迷いなく頷いた進藤くんは、やはり本校舎の人間というべきか。

「気に入らないか？なら来週の球技大会で教えてやるよ。人の上に立つ選ばれた人間とそうでない人間。この歳で開いてしまった大きな差をな」

とても、癪に触る。

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