【暗殺教室】共依存 season2 (ページ2)

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「初めまして、シロさん。それで肝心の転校生は？」
「ちょっと性格とかが特殊な子でね。私が直に紹介させてもらうよ」

なんだか、掴み所のない人だ。
声にもどことなく感情が見当たらない。
瞳さえも隙間から覗く程度でその表情は探ることができない。
それに保護者、というのもいまいちぴったりとこないし。

「では紹介します。おーいイトナ‼入っておいで‼ 」

ーーーゴッ

意識を向けていた正反対の方向から来た転校生は私の隣に座る。
いや…

((( ドアから入れ‼ )))

「俺は勝った…この教室の壁よりも強いことが証明された。それだけでいい…それだけでいい… 」

シロに負けず劣らず変わったのが来たものだ。
それに面倒くさそう。
ブツブツと呟きながらこちらを見ようともしない。

「堀部イトナだ。名前で呼んであげてください。
あぁ、それと私も少々過保護でね。しばらくの間彼のことを見守らせてもらいますよ」

シロの言葉にもう一度改めてイトナくんを見直す。
なんか違和感がある。
それを考えて気付いた時、カルマくんが私の机に寄りかかって来た。
でもその瞳はイトナくんの方を向いている。

「ねぇイトナくん、ちょっと気になったんだけど。今外から手ぶらで入って来たよね。
外どしゃぶりの雨なのに…なんでイトナくん一滴たりとも濡れてないの？」

そう、彼は髪も服も肌も何一つ濡れていない。
傘をさしてもこれほど濡れないわけがないと思うほどに。
イトナくんは一瞬血走った目をこちらに向け、次にクラスを見回す。
そして立ち上がった。

「 …お前は、たぶんこのクラスで1番強い。けど安心しろ。
俺より弱いから…俺はお前を殺さない」

そう言って私の机に頬杖をついていた彼の頭をぐしゃりと撫でた。
イトナくんの手が離れた後、一瞬カルマくんの顔が歪んだ。
そりゃそうだろう、初めて会った人に弱いと言われて頭を撫でられたんだから。
自分で一度頭を触り、眉を顰めたままこちらを向いた。

「 …A 」
「ん？」
「 1回撫でて」

イトナくんの動向を目で追っていた私は唐突な彼の言葉に驚いてカルマくんに視線をずらす。
でも彼は俯いていて表情は読めない。
というかこれは撫でられ待ちなのか。
まぁ別にいいやと彼のその髪に触れたとき、

「だって俺たち、血を分けた兄弟なんだから」

そんな衝撃的な言葉が、耳に飛び込んで来た。

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