【暗殺教室】共 依 存

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自律思考固定砲台。
その名前からあの四角い箱の中に、銃が隠されているんだとは思う。
あとは自律思考という部分が暗殺にどう作用して来るのか。



1時間目の授業。
教室の左後ろにいる「彼女」に、言葉にしなくともクラス全員が注目していた。



「 どんな暗殺なんだろうね 」



頬杖をつきながら授業を聞き流す。
隣のカルマくんは机に伏せながらこちらの顔を覗き見る。



「 さあねぇ。でも殺せんせーを殺すために作られた機械なわけだから、今までの暗殺よりは可能性が高くなるんじゃない？ 」

「 この登場人物の相関図をまとめると… 」



今まで前を向いていた殺せんせーがくるりと黒板の方を向く。
そのとき左後ろの箱が動いた。



ーーーガシャガシャ ガキィンッ



機械音がして、案の定その箱から銃が出てきて殺せんせーに向く。
そしてその銃口から対先生用BB弾が飛び出す。
と、ここで予想してなかったことが１つ。



( まともに授業できない…ッ )



対先生用BB弾は教室の隅から隅まで降り注ぐ。
当然私たちにもそれは降って来るわけで。
頭を庇いながら机に伏せるだけで精一杯だ。
そんな中でも殺せんせーは余裕そうに避けている。
横にきた弾をチョークで弾くとニヤリとした。



「 ショットガン4門、機関銃2門。濃密な弾幕ですがここの生徒は当たり前にやっていますよ。
それと、授業中の発砲は禁止ですよ 」



殺せんせーのその言葉に、自律思考固定砲台さんはその銃をしまった。
それにホッとした、のも束の間。



「 …気を付けます。続いて攻撃に移ります 」



ブゥゥゥンと音がして、その箱が輝いた。



「 弾道再計算、射角修正、自己進化フェイズ5-28-02に移行 」



( 全然気を付けてない…ッ )



ガシャッと再度銃を取り出し撃ち始める。
私たちは大変だけど殺せんせーはシマシマの最高級にナメた態度だ。
先ほどと同じ光景が繰り返される…のかと思った。



ーーーバチュッ



殺せんせーの触手が吹き飛ぶまでは。



「 右指先破壊。増設した副砲の効果を確認しました。
次の射撃で殺せる確率、0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率、0.003%未満。
卒業までに殺せる確率ーーー90%以上 」



自己進化する固定砲台。
もしかすると、彼女なら殺せるかもしれない。
私たちが殺せんせーを殺すその前に。



「 よろしくお願いします、殺せんせー。続けて攻撃に移ります 」



彼女は笑顔を作りながら、銃口を殺せんせーに向けた。





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