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「 あ、A 」
皆が殺せんせーを追いかけたからそれを更に追ってきたら後ろから声をかけられる。
聞き慣れたその声に振り向けば案の定カルマくんで。
「 廊下に出てきてどうかしたの？ 」
「 んー、男子全員のプライバシーを掛けて殺せんせーを暗殺しようとしてる。そっちは？ 」
「 殺せんせーの恋愛話を聞こうとしたら逃げたから追いかけてるみたい 」
ちょうどロビーに差し掛かっていたため追うのをやめて2人で椅子に座る。
カルマくんは私が手に持っている煮オレを目にとめると意外そうな表情をした。
「 Aがそれ飲むのなんて珍しいね 」
「 なんか甘いもの飲みたくなって。いる？ 」
「 いいよ、俺さっき飲んだし 」
まぁそうだろうな。
彼がこれを見つけて飲まないはずがない。
煮オレを口にしながらぼーっと窓の外を見る。
殺せんせーのせいで7割方を失ってしまった月が今日は綺麗に輝いていた。
横目でカルマくんを見れば彼も同じように月を見ていて、男子にしては長い睫毛が時々揺れている。
「 …カルマくん 」
「 ん？ 」
「 助けてくれてありがとう 」
そう口にすればカルマくんは少し驚いた顔をした。
三白眼の瞳に私が映る。
そこで先ほど中村さんに言われたことを思い出した。
もし、彼に恋人が出来たなら、私はきっとその幸せを願えるだろう。
けれどもしこの関係が壊れるのだとすれば、それは嫌だと思うワガママな自分がいる。
彼の隣には私がいたい。
それは恋愛とかそんなものではないと、そう思う。
恋人はいつでもその関係が壊れてしまう危険が常につきまとっている。
それなら私はずっとこのままの関係を続けたいのだ。
「 …どういましまして。でも俺、今回で少し反省した 」
「 反省？ 」
「 …自分の為に戦うんじゃなくて、誰かを守れるための戦い方を知りたくなった 」
Aにこんな傷をつける前に救えるような、と私の手首を取りそう言う。
彼は優しい人だ。
その彼の優しさが私に向けられている内は、隣にいることを願い続けたい。
普通じゃないのはわかっているけどそれで良いのだ。
私たちだけにしかわからない心地良い関係がこのまま続いてくれるのなら。
「 カルマくん 」
「 …俺なんとなく今Aが言いたいことわかるよ 」
「 えぇ嘘、じゃあなんだと思う？ 」
私がそう問えば、カルマくんは私をじっと見つめる。
そしてふっと笑うと、私の頭に手を置いた。
「 これからもよろしくね、A 」
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奏(プロフ) - ななさん» わ、ありがとうございます！ (2018年11月2日 11時) (
レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - オリジナル嬉しいです！ (2018年11月1日 16時) (レス) id: 4c73f4e37a (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 妄想族同盟No.1さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの性格は思い切り自分好みなので…そう言っていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
妄想族同盟No.1(プロフ) - いつも更新ものすごく楽しみにしてます！とっても面白いです！夢主ちゃんの性格とか言葉遣いとか大好きです！これからも更新頑張って下さい！ (2018年10月12日 10時) (レス) id: fd6c898520 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - におさん» 全然文才なんてないですよ！頑張ります、ありがとうございます！ (2018年9月25日 19時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏 | 作成日時：2018年9月14日 22時
